手がかり探し
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づるちゃんならさっき見かけたよ?」
「マジで?」
「マジっすか」
「……何でお前まで乗っかるんだよ」
コウスケは宇崎の頭を上から押し、シノアキへ続きを促す。
「……今日はまだ講義があったはずだけど、大学から出て行ったんだよね」
「マジか……足取りは分かんねえよな」
「うん。ちづるちゃん、バイト先教えてくれないからね」
「なら、別日だな」
コウスケはそう言って、シノアキへ「サンキュ」と礼を言った。
「瀬川はオレが連絡先持ってるから今日中に確認できるとして……問題はその花園か」
「その子に聞いてみたら?」
シノアキが宇崎を見つめる。
この中で唯一の一年である宇崎は、コウスケへ自らに注意を向けるようにまくし立てている。
「多田君も、あまりその子のことイジメちゃダメだよ?」
「そうッスよ先輩! 私みたいな後輩に構ってもらえるだけで幸せだと感じて欲しいッス」
「お前はいい加減に離れろおおおおおおおおおおおッ!」
「嫌ッス! さあさあ! 神戸を垂れて教えを乞うッス! 情報源は私ッスよ私!」
「……やっぱ花園とやらは後回しにしようかな」
「何でッスか!?」
その後、コウスケはシノアキとともに騒ぐ宇崎の口を紡ぐのに数十分の時間を要し、終わったころにはコウスケは講義への遅刻が確定してしまった。
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