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Fate/WizarDragonknight
手がかり探し
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キッ」という音を判別したのと同時に、シノアキが返答した。

「あっ! 変というか、変わった人ならいたよ」
「おっ? 何……いい加減放せ宇崎!」
「嫌ッス! 捨てられるッス!」

 より一層誤解が広まりそうなことを口走る宇崎を振りほどこうとしながら、シノアキに続きを促す。
 一瞬真顔になったシノアキは、一度咳払いをした。

「ほら、岡部君」
「シノアキすげえなお前、この状況で話続けられんのかよ」
「はは……」

 目を泳がせながら、シノアキは「ほら」と少し古びた学舎を指差す。

「さっきもあっちの方で何だか難しいこと言いながら走ってたよ」
「アイツの頭がおかしいのは前からだから気にしねえよ。それより、他に最近変わった奴いねえか?」
「うーん……」

 シノアキは目を細める。やがて彼女の頭に電灯がともった。

「なら、瀬川君は?」
「瀬川……ああ、祐太のことか?」
「うん! そう、瀬川祐太君。最近彼女さんが出来たころから、ちょっと変わってきてない?」
「ああ、アイツ彼女できたのか。確かに彼氏彼女が出来たら人は変わるっていうしな」
「それと、花園さん……知ってる?」
「花園? いや、知らねえな」

 コウスケは眉をひそめた。
 すると、代わりに宇崎が「ハイッ!」と挙手し、その余波でコウスケの頭が叩かれた。

「痛ッ!」
「私知ってるッス! 私と同じ一年ッスよ!」
「お前、手伸ばしてぶつけんじゃねえよ……! 一年っつーことは後輩か」
「多田君も見たことない? いつも大学にすごい恰好してくる人」
「大学意外と変な恰好の奴多いからなあ……」
「ダメッスね先輩、もっと色んな人に興味持って見ないと。ほら、眼帯ツインテの女の子っす」
「ああ、ゴスロリの奴か。見たことはあるな」

 コウスケは頷いた。

「あと私が知ってる範囲だと……あ、ちづるちゃんも最近変わったかな」
「ちづる……一之瀬か?」
「そうそう」

 コウスケに掴みかかろうとする宇崎の頭をホールドしながら、コウスケは尋ねた。

「最近アルバイト始めたって聞いたけど、なんか最近疲れてるのよく見るかな」
「疲れてる?」

 コウスケは首を傾げた。

「慢性的に疲れてるみたい。私もちょっと心配だけど、本人が大丈夫って言ってたからそれ以上は触れなかったなあ」
「ふんふん。他にはいたか?」
「うーん……変な人って範囲がざっくりすぎるからね」

 シノアキはこれ以上絞ってもなにも出てこないらしい。
 「そうか」と彼女へ感謝し、コウスケはとりあえず腕にしがみついている宇崎を振り払った。

「とりあえず、今の手がかりは瀬川に一之瀬に、その花園ってヤツか……瀬川には後で連絡飛ばすとして、一之瀬は今日いたかな」
「ち
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