暁 〜小説投稿サイト〜
非日常なスクールライフ〜ようこそ魔術部へ〜
第132話『忠告』
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しようと思う。


「場所を変えようか」

「……わかった」


教室で話すには内容が内容なので、場所を移そうと提案すると、その晴登の意図を察して伸太郎はついてきてくれた。そしてそのまま教室を出て、人気の少ない場所までやってくる。


「それで? 相談って何だよ」

「実はさっきアーサーさんに会ったんだけどさ」

「は? 文化祭に来てたのか?」

「うん。目的は魔術連盟からの伝令なんだけど──」


晴登はさっきアーサーから聞いたことを自分なりに整理しながら、伸太郎に説明する。
スサノオの目的と手段、魔術連盟の対策、晴登たちの役目。こうして説明していると、自分でも内容を把握できてきた。

説明を終えたところで、伸太郎が額に手を当てる。


「……話が飛躍しすぎて全然ついていけないんだが、本当にそう言ったのか?」

「俺だって信じられないよ。でも、事態は結構深刻みたいなんだ」


伸太郎の反応も晴登同様、半信半疑といった様子だ。しかし、アーサーが言うのだから紛れもない事実である。納得できなくても、そういうものだと受け入れる必要があった。


「わかった。俺も気をつけておく。結月たちには伝えたのか?」

「文化祭の間は伝えないでおこうかなって思ってるけど、それは悠長かな?」

「……いや、良いと思う。それよりも、2年生や3年生の先輩たちに伝える方が優先だな。多方面から警戒できた方が良い」

「はっ、確かに。明日探してみようかな」


やはり、伸太郎に意見を仰いだのは正解だった。こんな問題、一人で抱え込むには限界がある。
早くても明日、2年生の先輩や終夜たちを探して情報を共有しておこう。引退したとはいえ、終夜たちなら協力してくれるだろう。


「じゃ、俺は会計の件で職員室に用事あるからこのまま行くわ」

「あ、うん。ありがとね」

「別に。仕事だしな」


教室を出たついでに自分の仕事をしようとする伸太郎に、晴登は部長としても学級委員としてもお礼を言う。すると彼はこちらを振り返ることなく、ひらひらと手を振って応えた。


「……ふぅ」


伸太郎に話して、胸のつかえが取れた気分だ。

現状を嘆いてもしょうがない。ここはいずれ戦場になる。しかし仲間と協力すれば、スサノオだろうとどんな相手だろうと立ち向かえる。今までそうして日城中魔術部はやってきたのだ。


「まずは文化祭を成功させなきゃな」


その最初の足がかりとして、この文化祭は必ず成功させる。そう決めた。明日も頑張るぞ!







「俺の知らないところで話が進みすぎてないか? 神様とか、スケールがデカすぎるっつーの」


晴登と別れてから職員室に立
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