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星河の覇皇
第八十六部第二章 教育改革その十一

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「あの国々からはじまってだ」
「そしてでしたね」
「今もだ」
「エウロパは国家による福祉がかなりですね」
「まさに我々以上にだ」
「国家が担っていますね」
「そうなっていてだ」
 それでというのだ。
「国家予算の中でも結構な割合になっている」
「軍事費と福祉費だけでかなりのですね」
「そうなっている、連合も福祉は力を入れているが」
「エウロパ程予算の配分は少ないですね」
「そうだ、そうした国でだ」
「国家の統制が強いですね」
「そうした国ということはだ」
 まさにというのだ。
「把握しておかないとだ」
「政治としてですね」
「見誤る」
「左様ですね」
「我々とは本当に別の国だ、あとだ」
「あととは」
「知識人は本当に質が悪いとな」
 再彼等のことを話した。
「酷いものがあるな」
「何も学ばずご高説を垂れる」
「そんな知識人がいる、特にだ」
 上司は眉を曇らせて部下に話した。
「名前は忘れたが赤髪をマッシュルームカットにした」
「あの女性学者ですか」
「四角い眼鏡をかけて青い目のな」
「やや肌が黒い」
「あの学者はだ」
「確かに彼女は酷いですね」
「本当に学者なのか」
 上司はこの言葉も出した。
「果たして」
「最早そう言っていいまでにですね」
「言っていることが酷い」
「論理的ではないですし」
 部下も言ってきた。
「しかも異様に感情的で」
「そうだな、しかも学んでいる様にはな」
「見えないです」
「何度論破されている」
 そもそもというのだ。
「同じことを言って」
「左様ですね」
「だからだ」
 それでというのだ。
「私は思う」
「あの人は本当に学者なのだと」
「学者に見えない」
 それも全く、というのだ。
「学者は新しいものに飛びつくといってもだ」
「知識人の持病として」
「だが新しいものを学ぶこと自体はいい」
「そのことはですね」
「知的探求心は人の進歩を促す」
「だからそれはいいですね」
「しかし彼女は新しいものを学んでいるか」
 上司は部下に怪訝な顔で問うた。
「二十年はだ」
「同じことを言っていますね」
「そして幾ら論破されてもだ」
「考えを変えていないですね」
「知性的にも見えない」
 やはり全く、とその言葉の中に入れる。学者といえば知性が当然備わっているものだがそれが感じられないというのだ。
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