勝者は・・・
[1/8]
[8]前話 [1]次 最後
第三者side
残り時間は10分を切っている。その中で闘技場の中に残されているのは三人。
『さぁ!!残るは妖精女王のエルザと水の妖精シリル!!そして蛇姫の鱗のシェリアたんの三人だぁ!!』
『シェリアたんって・・・』
『COOL!!』
相変わらずのロリコンぶりを見せるチャパティに笑いが巻き起こる会場。しかし、そんな弛い空気は長くは続かない。すぐに観客たちの視線は中央に集まりつつある三人へと向けられていた。
「誰が勝つと思う?」
選手たちの待機場所からは離れた応援席。そこで隣にいる自身と同じエクシードに問いかけたのは黒色の猫。それに対し、すぐ真横にいた焦げ茶色の猫と白猫は嬉々として答える。
「もちろんシリルだよ!!シリルが負けるわけないもん!!」
「そうね。エルザもシェリアも強いけど、場所が場所だからね」
水の滅竜魔導士である茶猫の相棒である少年へと期待を寄せる二匹。ただ、それを否定するのは青い色の猫。
「でも相手はあのエルザだよ?シリルでも厳しいんじゃないかなぁ?」
彼の対抗馬となりうる最大の脅威のことを彼はよくわかっていた。そしてそれは後ろにいる妖精の尻尾の面々も同様であった。
「どっちにも負けてほしくないけど、一騎討ちになるのは間違いないよね」
周りがどちらが勝つかの論争になっている中、一人冷静な言葉を漏らしたのは文学少女。彼女のその意見には全員が賛同した。その理由は単純明快。
「初めて同じギルドが参加しているメリットが生かせるな」
「あぁ」
「まずは二人で協力してシェリアを倒して・・・」
「そこから二人で順位決定戦だよね」
運がいいことにこの大会には妖精の尻尾のみが二つのチームが参加している。復興祭と称していることもあり人気のあるギルドから人員を多く参加してもらうための運営の策略だったが、今回はそれが功を奏しそうだ。
「そんな単純に行くかなぁ?」
ただ、一人の少年だけはその考えに納得できていなかった。そしてそれは的中することになることを彼自身も思ってもいなかった。
シリルside
セレーネさんとの戦いを終えてすぐにこの二人。ただ、彼女たちも戦いを終えたばかりであるためか、どこか疲労の色が見えていた。
(二人は残りどれだけ酸素を持っている?)
先の戦いの際に他のバトルに気を払うことができていなかったため、二人があと何個魔水晶を残しているのか、そして今咥えているそれがどれだけ残っているのか把握ができていない。
(少なくとも最後まで空気は持つ。問題はそこ
[8]前話 [1]次 最後
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ