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FAIRY TAIL〜水の滅竜魔導士〜
勝者は・・・
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魔水晶(ラクリマ)の衝突により体勢が崩れた少女へと一直線に向かっていく。

「違う!!」
「「え?」」
「オオーン?」

それを見てすぐに彼がなぜあのような行動を取ったのか、そしてこれからどうするのかすぐにわかった。

「シリルはこの30秒で決めるつもりなんだ!!だから少しでも軽くするために魔水晶(ラクリマ)を捨てたんだ!!」
「なっ・・・」
「マジか!?」

シリルの作戦はいたってシンプル。恐らくあいつはシェリアとエルザさんの連携の乱れに乗じて、彼女たちがしたように一切反撃の余地を与えずに勝ちきるつもりなんだ。

「しかし・・・間に合うか?」

カウントダウンは着実に進んでいる。いくらシリルの得意なフィールドとはいえ、残り30秒足らずで間に合うとは・・・

「竜魔の翼撃!!」
「キャアアアアアア!!」

そんなことを考えている間にあっという間にシェリアへと攻撃を放つと、それは見事に彼女を捉え、その衝撃により魔水晶(ラクリマ)が口から離れてしまう。

「なっ・・・」

しかも今のシリルの攻撃は普段よりも明らかに増しているように見えた。その結果シェリアが持っていた予備の魔水晶(ラクリマ)もろとろフィールドへと打ち放たれ、とてもじゃないが10秒では回収できないほどに離れてしまう。

「これじゃあシェリアはどうしようもない」
「水着だから隠しておくこともできなかったしね」

この競技に入る際に全員が水着へと着替えさせられた。そのせいで普段ならものを隠しておけるようなところもなく、強い衝撃があればすぐにものを落としてしまう状況になっていた。

そしてシリルはシェリアのカウントダウンが終了するのを待たずに次のターゲットへと視線を向ける。それは彼女の敗北を確信してのことだった。

「やるなぁ、シリル。だけど・・・」

自身の残り時間が少ないことがわかっている彼は猛スピードでエルザさんへと迫る。ただ、彼の作戦には欠陥がある。

「そううまくいくかなぁ」

そしてその欠陥にはエルザさんも気付いているはず。となると今有利なのは彼女。それをどうやって彼が覆すのか、全員の注目が集まっていた。
















第三者side

背後で水と風の渦に巻き込まれている少女に一瞥もすることなく次なるターゲットへと最短距離で向かう少年。そんな彼を見て対する人物は自身が取るべき行動を判断できずにいた。

(ここはどうする?やはり逃げるべきなのか?)

少年のタイマーは残り20秒弱。もしこのまま下がりさえすればその時間を消費することは可能だろう。だが、それが本当に最善手なのか彼女はわからずにいた。

(しかし相手はシリルだ。私が一時的に退避する
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