暁 〜小説投稿サイト〜
Fate/WizarDragonknight
魔力量
[3/7]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
!」

 だが、結梨の傍から離れないえりかが手を伸ばす。
 すると、彼女の円を描く六つの機械が、ウィザードたちの前で花のように開く。
 描かれた六角形が見えない防壁となり、竜巻を打ち消す。

「今です!」
「サンキューえりか!」
『3 バッファ セイバーストライク』

 三度振るわれるダイスサーベル。
 三つの赤い魔法陣より、三体の闘牛がその姿を現す。それぞれが力強い勢いを持ったまま、キメラへ迫る。
 一方、キメラも今度は左腕の虫のような腕を振るう。節足動物の形で牛たちを挟み込み、即座に両断していった。

「器用じゃねえか……!?」
「だったら……」
『チョーイイネ スペシャル サイコー』

 そしてウィザードが発動する、炎の最大魔法。
 ウィザードの胸元に生成されるドラゴンの頭部。
 周囲の氷を吹き飛ばす炎の息を吐きながら、それは口の中に炎を溜めだしていく。

「はああああっ!」

 フロストノヴァの氷を蒸発させながら放たれる火炎放射。
 だが、それに対して、キメラもまた赤い火炎放射で迎撃する。
 それぞれが膨大な威力を誇り、互いに相殺。
 大きな爆発が大学を飲み込んでいく。

「ぐっ……!」
「無様ね」

 苦戦を強いられるウィザードたちへ、アウラが冷笑する。

「そんな小さな魔力なんて、この怪物に勝てるわけないじゃない」
「そんなに魔力が大事だったら……」

 ウィザードはそう言って、ルビーの指輪をホルスターの指輪と差し替える。
 それは、アマダムとの決戦の時に変化した指輪の一つ。フレイムと同じく変化した、サファイアの指輪。
 ルビーと同じくドラゴンの力を宿したその指輪を、ウィザードライバーに読み込ませる。
 それは。

「これで抵抗してみることにするよ」
『ウォーター ドラゴン』

 そうして指輪より現れたのは、青い魔法陣。ウィザードに触れると、魔法陣よりドラゴンの幻影が飛び出した。

『ジャバジャババシャーン ザブンザブーン』

 ドラゴンの幻影は、ウィザードの深紅の炎を書き換えていくように、何度も何度もウィザードの周囲を旋回する。やがてウィザードの体に取り込まれると、その体は一転、水を示す青へとなる。
 それは青を越えた、瑠璃色のウィザード。
 ウィザード ウォータードラゴン。

「姿が変わった……?」
「面白いじゃない。確かに魔力の量が比べものにならないほどになってるけど、それで何が出来るのかしら?」

 ウィザードのスタイルチェンジを始めて目撃するフロストノヴァとアウラは、それぞれ驚嘆を口にする。
 同じく、青のウィザードが初見であるえりかも、ぽかーんと口を開けていた。

「増えたとは言っても、所詮それ程度。何が変わるっていう
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ