第二章
[8]前話
二人で大会に出た、そこで打ち合わせもした。
「じゃあ文系は私が答えて」
「私は理系ね」
「お互いの得意分野を担当して」
「やっていくのね」
「間違っても不得意なのは答えない」
「そうしていきましょう」
こう話してだった。
クイズ大会に出た、するとだった。
面白い位に勝ち進みそうしてだった。
「優勝したわね」
「全国大会よ」
「いや、驚いたわ」
「本当にね」
二人で話した。
「まさかね」
「全国大会にまで出るなんてね」
「僕の予想通りだな」
部長がここで言ってきた。
「君達ならやれるとね」
「思ってたの」
「そうだったの」
「それぞれ長所と短所がはっきりしているなら」
それならというのだ。
「長所は出して」
「短所はカバーする」
「そうすればいいのね」
「二人ならね。一人ならそうはいかなくても」
「二人で出来たら」
「そうすることね」
「そうだよ、いやこの狙いが当たってね」
部長は笑顔で話した。
「よかったよ、全国大会も頑張ってね」
「そうするわね」
「折角出るんだし」
二人もそれならと応えた。
「それであんたもね」
「頑張っていってね」
「そうしていくよ、僕もね」
部長はここでも笑顔であった、そのうえで応えてだった。
それぞれ全国大会に出てそちらでも活躍した、そして美加子は文系の蛍華は理系の大学の学部それもかなり偏差値の高いところに進学出来た、だが。
二人は卒業式の時にだ、部長に言った。
「あんたは国立ね」
「それも法学部」
「あんたは私達以上に凄いわね」
「文系も理系もなんて」
「いや、僕は運動は全く駄目だからね」
眼鏡をかけたひょろりとした身体で話した。
「それでだよ」
「あんたも不得意あるの」
「そうなのね」
「誰だってね」
それこそというのだ。
「得意不得意があるから」
「そのことはわかって」
「それでやっていくことね」
「そうだよ、じゃあまた機会があったら会おうね」
部長は笑顔で言って二人もそれぞれ笑顔で応えた、そのうえでそれぞれの進路に足を向けた。長所を活かせる世界に。
文系と理系 完
2024・3・22
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