第二章
[8]前話
「日本の八条学園に留学しまして」
「それでお義母さんとですか」
「お付き合いさせてもらいまして」
「結婚されますか」
「そうです。趣味はお料理とお裁縫とホッケー観戦です」
「あの、いいんですよね」
泰造はミカエラに確認する様にして言った。
「お袋と」
「お話して納得し合いました」
「そうですか」
「同性婚出来るでしょ、今は」
日本でもとだ、隆子は息子に言った。
「それでよ」
「そうか、いや俺も同性愛は否定しないし」
自分の趣味ではないがだ、泰造は特に否定していないのだ。
「同性婚も日本で出来る様になったしな」
「私も否定しないです」
亜紀も言った。
「ですから問題ないと思いますが」
「それでもまさかな」
「お義母さんが女の人と」
「私もその趣味ないって思っていたけれど」
当の隆子も言った、明るい声だった。
「お互い好きになったから」
「それでか」
「これからですか」
「ええ、結婚するわ」
「まあ法律には問題ないし」
「私達は反対しないです」
一番身近な肉親の息子夫婦はこう言って他の親戚もだった。同性婚に戸惑いを隠せなかったがよしと言って。
二人は結婚した、それからは仲睦まじく幸せに暮らしたが泰造はそんな両親、もう一人の義母となったミカエラも見て妻に話した。
「世の中色々な恋愛があるな」
「夫婦もね」
「そうだな、ただミカエラさんいい人だし」
「問題ないわね」
「夫婦仲もいいしな」
「それならね」
夫婦で話して納得した、だが。
二人の間に息子が出来ると二人をそれぞれ祖母と呼ばせ夫婦は違和感を感じた。だが世の中こうしたこともあると納得することにした。二人が幸せに夫婦生活を過ごし法律でも認められていて日本の文化では同性愛は特に問題になっていないので。
母親の若い恋人 完
2024・3・20
[8]前話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ