第一章
[2]次話
ロリコンじゃない
サラリーマンの中条静雄は独身である、そして交際相手もおらず気ままに自分の趣味を満喫していた。
だが会社の親睦会のバーベキューにだ、彼は。
あどけない顔で頭の右上をまげにしている五歳位の女の子を連れて来た、その女の子を見てだった。
「あの娘誰?」
「ご近所の女の子とか?」
「中条さんって独身よね」
「しかも彼女さんいないっていうし」
「合コンにも興味ないし」
「女性と遊んでいるってお話ないし」
「まさか」
同僚達はその女の子と彼を見つつひそひそと話した、面長でややすが目で細長い眉を持ち黒髪をショートにした痩せた長身の彼も見つつそうした。
「外見全然似てないし」
「お子さんにも見えないし」
「というか中条さん結婚してたって話も聞かないし」
「それだとね」
「まさか」
「ご近所の女の子をかどわかして」
「それで連れて来たとか?」
こうした憶測も出て来た。
「そうしたの?」
「それは幾ら何でもまずいだろ」
「警察に通報する?」
「そういえば」
ここではっとした者が出て来た。
「中条さんって女の人のお話なかったけれど」
「それこそ全く」
「そういうお話がなかったのって」
「やっぱりあれ?」
「大人の女性に興味なくて」
「ロリコンだったから」
「それで?」
中条を見つつひそひそと話す、そうした面々もいた。だが。
彼の部署の主任がその女の子を見てだ、中条に笑顔で言った。
「青空ちゃんだったね」
「はい、姪です」
中条は主任に笑顔で答えた。
「兄貴夫婦の娘で」
「そうだったね」
「いや、兄貴の家で今日の話したら」
バーベキューの話をというのだ。
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