第18話
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つか……ま、ちょうどいい。ちょくちょくこの店にも顔を出すしな。」
「ホントですか……!」
「アシェンさんからの話だと、かなり強烈な方のようですが……」
ヴァンの質問に答えたジャックの話を聞いたフェリは驚き、アニエスは苦笑しながら確認した。
「危なっかしい所はあるけど、そこも含めての魅力かもね。あんまり悪い噂は聞かないし。それにああ見えて案外家族想いで、実際アーロンが幼い頃に病気で亡くなった母親の命日には毎年必ずお義姉さんのマルティーナと一緒に墓参りをしているし、マルティーナの誕生日にはマルティーナ本人への誕生日プレゼントを毎年欠かさずしているわ。」
「ここら一帯の血気盛んな若いモンたちを取り纏めてる。チンピラたちの親玉っていう見方もできるが……実際はあいつがいなかったらもっと悪さをするような連中だったろ。年寄りたちにも感謝されるくらいだ。」
「なるほど、大したモンだな。」
「ギャンブルのセンスも半端ねぇ。たまに俺やハルに勝負を挑んでくるが……3回に1回は勝ちやがる。」
「!そいつは相当だな……!?」
ジャックとハルのギャンブラーとしての腕前を知っているヴァンはアーロンのギャンブラーの腕前をジャックから聞かされると驚きの表情で声を上げた。
「……てめえも裏技で相当食い下がってただろうが。」
驚いている様子のヴァンにジャックは苦笑しながら指摘した。
「アーロンという方、聞いてる限りではちょっとヴァンさんに似てるような……?」
「クク……あっちの方が遥かに美形だがな。」
「うーん、ジャックとアーロンを足して割るとヴァンになるって感じかも?」
アニエスの推測にジャックは口元に笑みを浮かべて指摘し、ハルは考え込みながら例えを口にし
「こらハル、どういう意味なんだ!?」
それを聞いたジャックはハルに突っ込んだ。
「……実際、どうなんだ?」
「顔のこと?」
「いやジャックの冴えないツラのことはどうでもいいんだが……」
「ってオイッ!?」
「”メッセルダム商事”は知ってんだろ。その若造が、このまま大人しくして、これ以上の騒ぎを起こさせない可能性は?」
「それは……ないわね。」
「あいつが何かやらかす前に、今回のことにケリをつけるか……もしくは直接あいつと会って何らかの落とし所を納得させるか……目があるとしたらどっちかだろ。」
ヴァンの確認にハルとジャックはそれぞれ否定の答えを口にした。
「どちらも難しそうですね……」
「だろうな。――――――で、”A”の方は?」
「あっちはあっちでアーロンの暴走より遥かにヤバイんじゃねえか?半グレ共もタチの悪いのばかりだし、別の狙いもあるとしか思え
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