暁 〜小説投稿サイト〜
星河の覇皇
第八十六部第一章 貴族達の嘲笑その六十八

[8]前話 [2]次話
「政教分離はだ」
「守らなくてはいけないですね」
「政治が宗教に関わってもだ」
「色々おかしくなりますね」
「政治の方からそれをしてはならない、だが」
 ギルフォードはこうも言った。
「政教分離はそもそも宗教からの介入を防ぐ為だ」
「特定の宗教が政治に介入して」
「そして政治を壟断してだ」
 そのうえでというのだ。
「他の宗教を抑圧する」
「そうしたことを避ける」
「その為のものだ、だからな」
「宗教画政治に関わることはですね」
「避ける、これが完全にはしにくいものだが」
 人には信仰がある、神を信じる心があるのだ。尚このことは無神論でもイデオロギーがあれば同じである。
「出来る限りはな」
「抑えるべきですね」
「政治家も聖書や聖典を読む」
「それを止めることは誰にも出来ません」
「民主主義国家ならな」
「そして宗教団体の政党も存在します」
 このことはこの時代でも同じだ、二十世紀のドイツにもはっきりとキリスト教の名前を掲げた政党が存在していた。
「その存在はです」
「どうしてもな」
「否定出来ないですね」
「だがそれは程度の問題でだ」
「エウロパを宗教国家にするのならば」
「それは許せない、しかもだ」
 ギルフォードはさらに言った。
「それがカルト教団ならな」
「尚更ですね」
「カルト教団は異常な行動を採る」
「それが問題です」
「異常な教義に従ってな、宗教ではないが共産主義はだ」
 このイデオロギーを疑似宗教と考えての言葉だ。
「多くの血を求めたな」
「革命と粛清によって」
「共産主義では付きものだった」
 革命と粛清の二つはというのだ。
「その二つの中で多くの血が流れることはな」
「実際に多くの犠牲が出ました」
「そうなった、カルト教団も同じだ」
 このことはというのだ。
「だからだ」
「何としてもですね」
「カルト教団はだ」
 ここでだ、ギルフォードは。
 ミルクティー、ホットのそれを飲んだ。それで喉を潤してからカミュに対してさらに話をしたのだった。
「それが何もしないのならだ」
「構わないですね」
「おかしなことを言っている位ではだ」
「それではですね」
「おかしな主張なぞだ」 
 それこそというのだ。
「幾らでも言っていい」
「左様ですね」
「奇人や変人は犯罪でも何でもないしだ」
 それにというのだ。
[8]前話 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ