第17話
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だ運だけは悪いようだ――――――何せ相手はこの”紅い流星(マクシム・ルーガン)”だからなっ!」
「……流石は本職、抜ける隙はねえか。だったら裏技を使わせてもらうぜ。こんくらいはハンデとは言わねえよな!?」
自分の勝利をマクシムが確信したその時ヴァンは何かの装置を作動させた後カーブのあたりで凄まじいスピードを上げてマクシムの車を抜いた。
「ターボチャージャー!?ワークスで開発されたばかりの!ハハッ、面白い!こうなったらとことん――――――」
ヴァンに抜かれたマクシムはヴァンが使った装置に驚きの声を上げた後不敵な笑みを浮かべてヴァンとのカーチェイスを続行しようとしたが進行先に二匹のキツネがいた。
「なっ!!?」
「っ!!」
二匹のキツネを目にした両者はそれぞれ驚いた後ハンドルを切ってそれぞれキツネを回避したがマクシムの車が何度か崖にぶつかり、停車した。
「………さっきの狐たちは?」
崖にぶつけた事で数ヵ所のへこみや傷がある愛車を目にしたマクシムは肩を落とした後自分の近くに車を停車させて近づいてきたヴァン達に訊ねた。
「えと……車道の外に逃げたみたいです。」
「魔獣以外にも、野生動物の事故は結構あるみたいですね……これに懲りて、もう二度と車道に入らなければいいんですけど……」
「そうか……」
フェリとアニエスの話を聞いたマクシムは静かな表情で頷いた。
「なんつーか、災難だったな。」
「フン……勝負は勝負、君とインゲルトの勝ちだ。」
「いや、あれは――――――」
マクシムに勝利を認められたヴァンは謙遜した様子で自分の勝利ではない事を答えかけたが
「コースアウトはそいつの責任、それがレースだ。駆動系に問題はないから行きたまえ、簡単な修理なら僕一人でもできる。」
マクシムは自身の敗北は自身の責任である事を伝えた後問題はないのでヴァン達に先に行くように促した。するとその時ヴァンがマクシムに近づいて自身の名刺を渡した。
「ま、何かあれば連絡しな。」
マクシムに一声かけたヴァンはアニエス達と共に車に乗り、ラングポートに向かって出発した。
「ちょっと気の毒でしたね……」
「はい……素直に負けを認めたのも意外でした。」
「ヤツもあくまでレーサーってことだろ。ま……少しくらいはこっちのロマンに応えてもらわねえとな。」
それぞれマクシムに同情しているアニエスとフェリに答えたヴァンはマクシムの考えを伝えた。
「差し引きゼロのペースだ――――――このままラングポートを目指すぞ。」
その後ヴァン達は予定通り昼頃にラングポートに到着した。
12:10――――――
〜ラングポート・新
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