第17話
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…?」
「……そ、そんな馬鹿な……いいかい君達!僕の名前はマクシム・ルーガン!導力車レースの最高峰たる”Z1グランプリ”で3年連続優勝を飾った奇跡の男だ!容姿も、財力も、何より天から与えられた才能も、全てを兼ね備えている――――――!”タイレル芸能”の結婚したい男性ランキングでは人気俳優を抑えての堂々1位!言わばカルバード両州で一番モテる男なんだ!」
アニエスの説明を聞いたフェリが首を傾げている中ショックを受けた男――――――マクシムは自己紹介をした後自分の経歴を自慢げに語った。
「はあ………」
「わぁ、凄いですねぇ。」
(くだらないですね。)
マクシムの自慢にアニエスが苦笑を浮かべている中、フェリは理解していない様子でマクシムに感心の言葉を送り、メイヴィスレインは呆れた表情で見守っていた。
「……ッ………!?こ、こうなったら論より証拠だ!こんな型落ちの車より僕の超高級車に乗って超絶ドライビングテクを――――――」
二人の芳しくない反応に再びショックを受けたマクシムはドアを叩いて二人にある提案をしたその時
「ふわあぁ……何やってんだアンタ?」
いつの間にか起きて車から降りていたヴァンがマクシムに近づいて声をかけた。
「……え?」
「ヴァンさん……!?」
「いつの間に……」
ヴァンの登場にマクシムが呆けている中アニエスとフェリはそれぞれ驚いていた。
「今をときめく大スターが小娘ども相手にナンパねぇ。メルドやバズレイダーあたりが飛びつくんじゃねえか?」
愛車をバカにされた恨みもあるのかヴァンは意味ありげな笑みを浮かべてマクシムに対する皮肉を指摘した。
「なになに、ケンカ?」
「あれ、あの人って……!」
「まさかあの……!?」
「くっ……」
するとその時ヴァン達の様子が気になった見物人達がヴァン達を注目し始め、それに気づいたマクシムは唇を噛みしめて自分の車に戻ろうとしたがヴァンがマクシムの肩を強く掴んで制止した。
「一つ、言っておくことがある。いいか――――――いくら有名人だろうが勝手に手を出させはしねぇぞ……」
「なっ……(この迫力は……)」
「ヴァンさん……
ヴァンの念押しにマクシムが驚いている中アニエスは自分達の為にマクシムに念押ししてくれている事である事に頬を赤らめたが
「―――――俺が中古車から再チェーンした最高の相棒であるインゲルトにはな!」
「そ、そっちですか……」
「?」
ヴァンがマクシムに”手出しする事を許さない”と念押ししたのは自分達ではなく愛車である事を知ると疲れた表情で肩を落とし、アニエスの様子をフェリは不思議そうな表情で見つめていた。
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