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星河の覇皇
第八十六部第一章 貴族達の嘲笑その四十一

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「しかしだ」
「お好きではない」
「ないのならですね」
「それでいい」
「そうお考えですね」
「そうだ、そして連合ともな」
 敵である彼等とも、というのだ。
「やはりな」
「戦争はしない」
「そうしていきたいのですね」
「首相としては」
「左様ですね」
「そうだ、だからだ」
 それでというのだ。
「私は連合とは対してもな」
「戦争にはならない」
「そうした政策を執られますか」
「その様にされますか」
「対立はしていても」
「強硬路線でもな」
 例えそうでもというのだ。
「私は戦争はしない」
「対立と戦争は違う」
「強硬でも戦争はしない」
「そういうことですね」
「どちらもイコール戦争ではない」 
 対立でも強硬でもというのだ。
「だからだ」
「それで、ですね」
「首相としてはですね」
「連合とは戦争せず」
「そしてですね」
「ことを進めていく」 
 その様にしていくというのだ。
「私はな」
「そうですか」
「戦争はせずにですか」
「今は国を発展させていく」
「そのことに努めるのですね」
「今のところは」
「世の中好戦的な輩こそ注意すべきだ」
 カミュはこのことは嫌悪を込めて言った。
「それこそ何かあるとだ」
「戦争と言う」
「そうした主張は常にありますね」
「新聞でも雑誌でも」
「そしてインターネットでも」
「少しばかりの理性と知識があればだ」 
 そうであればというのだ。
「戦争が何をもたらすかわかる」
「戦禍という言葉があります」
「現に二度の世界大戦で欧州は没落しました」
「それは致命的な痛手でした」
「我々の人類主導も終わらせました」
「そうもなりましたし」
「だからだ」
 それ故にというのだ。
「経済や社会を少しでも知っていればな」
「迂闊には言わないですね」
「戦争をしろなどとは」
「幾ら強硬派でも」
「それは言わないですね」
「普通に働いていて文明生活の中に生きていると自覚しているならだ」
 それならばというのだ。
「言わない、かつて資本家が戦争を起こすと言われていたが」
「間違いですね」
「むしろ資本家は戦争を嫌います」
「それは戦争でビジネスが妨害されるからです」
「戦争は商業や貿易も妨害します」
 戦争をしていればそうした活動が制限されるからだ、干戈を交えていてその横で安心して商売なぞ出来はしない。
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