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星河の覇皇
第八十六部第一章 貴族達の嘲笑その三十八

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「そうだな」
「はい、敵が多い人間はそれだけで苦労します」
「嫌われないに越したことはありません」
「やはり敵は少なくあるべきです」
「そして友人は多いことがいいです」
「その通りだ、それは人間も同じでだ」
 そしてというのだ。
「国家もだ」
「然りですね」
「同じですね」
「友人は多い方がいいですね」
「敵は少なくあるべきであり」
「だからエウロパもそうなる、マウリアとサハラとは和してだ」
 友好国になってというのだ。
「そして連合とはな」
「対していく」
「敵として」
「そうしていきますね」
「友好国は多く必要だが敵国も必要だ」
 それは少ないに限るがというのだ。
「その彼等もな」
「国家として共通の敵を持つ」
「国家統合の方法の一つですね」
「その為にもですね」
「必要ですね」
「そうだ」
 まさにというのだ。
「敵国もな、そして敵国に対して戦略を立ててだ」
「軍備を整えていく」
「そうあるべきですね」
「まさに」
「それはエウロパも同じで」
「そうだ、だからだ」
 それ故にというのだ。
「敵はあるべきだ」
「そしてその敵が連合である」
「あの国ですね」
「千年来のあの国ですね」
「まさに」
「あの国とは千年の間多くのことがあった」
 連合から見れば忌々しいことばかりであったがそれはエウロパから見てもだ、連合に様々な嫌なことをされた記憶ばかりだ、
「そしてお互いに嫌い合っていてだ」
「憎み合っていますね」
「それだけに備えは必要ですね」
「ニーベルング要塞は奪われていますし」
「しかも非武装地帯まで設けられています」
「あの国とは友好関係なぞだ」
「なれる筈がないですね」
「中央政府とも各国とも」
「連合自体ともその中のどの国とも」
「そうなれる筈がないですね」
「かつて我が国はイングランドそして神聖ローマ帝国と敵対していた」
 カミュはフランスの歴史のことも話した。
「地球にあった頃はな」
「そうでしたね」
「百年戦争がありましたし」
「三十年戦争もありましたね」
「首相のお国は常にこの二国と戦ってきましたね」
「何百年の間」
「その中にある諸侯ともだ」
 彼等とも、というのだ。
「そうしてきた、中央政府が王室なり皇室なりとするとな」
「各国は諸侯ですね」
「その諸侯ともフランスは争ってきた」
「それならばですね」
「各国も敵だ」
 連合の中にあるその国々もというのだ。
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