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IS《インフィニット・ストラトス》‐砂色の想い‐
援護軌道
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「ひゃい!」

『は、はい!』

 再び、でも先ほどよりも焦った風な織斑先生の声が聞こえました。映しだされた顔はいつも通りですが声が明らかにいつもより焦っています。

『一隻の船が海域封鎖を無視して戦闘空域に侵入した!』

『な、なんですって!』

「そんな……」

 そんな馬鹿なことが! 教師陣だって訓練機とは言えIS装備でしょう! それを無視!?

「どういうことですか!」

『こちらでも詳細が掴めん。だがこれ以上は先行した二人のエネルギーもまずい』

 詳細不明? 一体この海域で何が……!

『オルコット、カスト両名は現場に急行! 福音の撃墜は後回しで構わん。先行した二人を援護、可能であるなら撤退しろ!』

「り、了解です!」

『分かりましたわ!』

 すぐさま私とセシリアさんが超高速飛行に入る。
 エアロシェルで頭を覆うと同時に、追加された4つの翼に搭載された大型ブースターを点火。体が押しだされ一気に加速する。点火3秒で速度はマッハ3を超え、速度と加速ならセシリアさんの『ストライクガンナー』を上回る。
 周囲の景色が一瞬スローに、そこから段々視覚が慣れ始め、景色が高速で後ろに流れていく。

「セシリアさんは一夏さんの援護を頼みます!」

『カルラさんはあの『紅椿』を捉えられますの?』

 既に肉声は届かない距離。私の後ろにいるはずのセシリアさんとオープンチャンネルでやりとりをします。

「『スカイ・ルーラー』の名は伊達じゃないということをお見せしましょう」

『そこまで言うのでしたら箒さんの方はお任せいたしますわ』

 セシリアさんがそう言った瞬間、正面の空が爆発した。距離は結構あるけどものすごい数の爆発が太陽よりも明るく空と海を照らしています。

 箒さんと一夏さんは左右から同時に福音を攻めていて、追い詰めているように見える。こちらのハイパーセンサーで二人が確認できる距離まで近づいたとき、箒さんがエネルギー弾の雨を掻い潜って福音に肉薄するのが見えた。そしてその攻撃を受けて福音も流石に大きく避けるしかなく、隙が出来た。攻撃するならここしかない正に千載一遇のチャンス、そのチャンスに一夏さんが……いなかった。

 一夏さんは『銀の福音』の反対方向に瞬時加速を行い……流れ弾のエネルギー弾を『零落白夜』でかき消した。

『な……何をしている!? せっかくのチャンスに……!』

『船がいるんだ! 海上は先生達が封鎖してるはずなのに……!』

 一夏さんの真後ろの位置を確認すると確かに船が見えた。どこの国の旗も立っておらずこちらのセンサー登録にも無い明らかな違法行為。つまりは密漁。あれがISの警備を無視した船!

 その確認を行っているとISから警告音が鳴
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