第四章
[8]前話 [2]次話
「全部な」
「陰謀ですか」
「魔女狩りだよ、トランプさんは被害者だよ」
「魔女狩りのですか」
「そうだよ、けれどな」
「トランプさんは勝つんですね」
「そうだよ、また大統領いや今も真の大統領でな」
アメリカ合衆国のというのだ。
「それでな」
「返り咲くんですね」
「そしてアメリカは再び偉大な国になって」
トランプの言う通りにというのだ。
「そしてな」
「そのうえで、ですか」
「世界もな」
「平和になるんですね」
「シナチクもチョンも皆殺しにしてな」
そうしてというのだ。
「日本もな」
「トランプさんと一緒にですか」
「世界平和の為に歩いていくんだよ、日本の準備はな」
「準備?」
「トランプさんについていくな」
その、というのだ。
「出来ていたんだよ」
「前の選挙の時に」
「それを邪魔しやがって」
忌々し気な口調での言葉だった。
「ディープステートは悪い奴等だよ」
「そうですか」
「それで日本の左翼、パヨクもな」
彼等もというのだ。
「黙らせるからな」
「これからは」
「ああ、日本も偉大な国になるぞ」
胸を張って言うのだった、その彼と話してだった。
石田はカードを買って帰った、そして後日だった。
彼の知人と会ってだ、こう言った。
「よくわかりました」
「そうか」
「はい、本物の馬鹿について」
「それは何よりだな」
「事実を全くわかっていなくて」
そうしてとだ、石田は冷静な顔で答えた。
「自分が嫌う相手とです」
「全く同じだろ」
「左翼のことは僕も知ってますよ」
石田は彼等のことも話した。
「平和だとか人権とか自由とか言って」
「自分達こそ好戦的で弾圧やるな」
「自分達以外は認めなくて」
「そんな連中だな」
「あの人左翼も嫌いですが」
「そっくりだろ」
「同じですね」
全くと言うのだった。
「見事に」
「そうだな」
「物凄い偏見でしたし」
「兵器で差別用語使っていたな」
「初対面の人間に、いや」
石田は自分の言葉を訂正させた。
「差別用語を使うこと自体が」
「ないな」
「ええ、もうトランプって人の言葉なら」
「何でも信じるな」
「何も疑うことなく」
「検証もしないでな」
「信じ込んでいます、それに」
石田はさらに言った。
「矢鱈と陰謀論をです」
「言うな」
「そうしていますし」
「そのことも酷いな」
「それにウクライナのことも」
「プーチンが正義だって感じだな」
「ウクライナの歴史とか知らないですね」
石田は言い切った。
[8]前話 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ