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不可能男との約束
抑制という名の衝動
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はこっちの頭を撫でてきた。
何時もなら嫌がって、避けるところなんだが、痛みに耐える事しかできない状態で体を動かすことも出来なかったこともあるし、女の子に撫でられているというより猛獣に頭を撫でられている感じしかしないのである。
お蔭で汗がさっきから引かない。
蛇に睨まれた蛙という単語が頭の中で何度も繰り返される。今度から怒らせるときは股間に何か防具でもつけた方がいいかもしれない。
とりあえず、ようやく痛みをこらえて立ち上がり、さっきまでいた所にまで戻って座った。智も付いてきたが、流石に頭からは手を離していた。
していなかったら、俺が離れていたが。
それにしても

正純が襲名を失敗したねぇ………。

正直意外だったという思いしかなかった。
それは単純に正純が襲名を失敗するような人物ではないと勝手な偏見を持っていたからである。
女であることは実は予想していた。歩き方とか、些細な仕草とかがかなり女の子していたから、もしかしたらという思いは持っていた。
それをなぜ隠していたのかという理由を今知った。
正純は自分には欠けている政治的思考や判断、そして単純に頭が切れる。文系の能力としてはかなり上だと思っていたのである。
戦闘とはまた違う戦う才能を持っている人物と俺は正純の事を判断していた。
真面目過ぎるのはどうかと思うが、それは武蔵の住人が狂っているからそう思えるのかもしれない。出来れば正純が狂わない事を祈ろう。
何せ、そうじゃなきゃ清純キャラが鈴だけのままになってしまう。このままではその内、狂気濃度が充満して、何れ俺まで狂ってしまうかもしれない。
頼むぜ……! と本気で願う。
そしてインノケンティ……面倒だからおっさんでいいだろう。おっさんからの意地悪のフォローは全部トーリがやってるようだから大丈夫だろうと思い、再び目を瞑る。
目を瞑っている感触が心地よかった。

智に……ネイトか?

二人の視線を感じるが、今、胸裏で大きくなっている感情に目を向けているから、そっちを見ようと思わない。
二人には悪いが、偶にはセンチにさせてくれやと思いながら、そして再び長かったと思う。
でも、絶対にこの臨時生徒会に参加するつもりはなかった。
自惚れるつもりはないが───俺の行動で、周りが動こうとしても駄目なのだ。トーリの覇道なのだから、その始まりはトーリの意志で始めるべきだし、そこに俺と言う不純物が混じってはいけない。
周りの奴らは良い。この梅組メンバーはトーリを王にする為に頑張り、そして自分達の夢を叶えるのだから。
あくまでトーリの夢なのだから、この物語では主人公はトーリでなければいけないのだ。
別に俺はトーリの夢を手助けしないとは言わない。むしろ、手伝う気満々である。
だけど、いや、だからこそ───この覇道はちゃんとトーリ
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