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ソードアート・オンライン もう一人の主人公の物語
■■SAO編 主人公:マルバ■■
四人で紡ぐ物語◆ヒースクリフの謎
第三十二話 総当り戦
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う、それはそれは。……ふふふ、楽しませてくれ給えよ」
「思う存分楽しませてあげます! 《竜使い》シリカ、行きますッ!!」
「ふむ、私も名乗るとするか。……《神聖剣》ヒースクリフ、参る!」

【DUEL START!】
 最初に動いたのはシリカだった。右手の短剣が鋭い風切り音をたててヒースクリフに迫る。
 ヒースクリフの十字盾は難なくそれを防いだ。
 しかし、これはただの挨拶代わりのようなものだ。
 シリカも一瞬で引き、代わりにシリカのいた場所をヒースクリフの剣が薙いだ。
 剣はシリカから見て左側に振られ、シリカは隙ができた右側に攻撃を仕掛ける。
 しかし、ヒースクリフの盾はあまりにも大きく、少し動かすだけで短剣技を防いでしまう。
 剣が再び唸りを上げ、シリカを襲った。
 シリカはそれを籠手で受け止めるも……筋力値で負け、一割ほどのダメージを受ける。
 ヒースクリフの剣は動きを止めない。
 横薙ぎの剣は頭上に振り上げられ、すぐに振り下ろされた。
 シリカは短剣でパリィし、一メートルほどの距離を取る。
 短剣を振り上げ、頭上に投げ上げた。
 バトンのようにくるくると回りながら光を放ったそれは、ヒースクリフのいた場所目掛けて降ってくる。
 ヒースクリフはやや遅めのバックステップを踏み、それを回避。
 シリカはヒースクリフに体当たりするように至近距離からの『玄鳥』を放った。
 ヒースクリフはそれをまともに受け、吹き飛ばされる。
 しかし……ヒースクリフのHPは二割ほどしか削れてはいなかった。
 シリカは地面に突き刺さった短剣を抜きながらバックステップ。
 二人の間に五メートルほどの距離ができた。
 すかさずピナがやってきて、シリカのHPをフル回復した。

「なかなかやるようだな。君に対する認識を改めなければならないようだ」
「これでも最前線で戦ってますからね」
「ふふふ。この戦い、楽しくなりそうだ」

 ヒースクリフの剣が光をまとい、シリカに凄まじい重さを持った攻撃が襲いかかる。
 シリカはそれをサイドステップで回避、カウンターで短剣の連続攻撃技を繰り出した。
 この技は軌道が複雑で、初見では決して回避することはできない。
 短剣の剣先がソードスキルの力を得て加速し、連続五回攻撃が決まる。
 一撃目。右側からの袈裟斬りを、ヒースクリフの剣がパリィした。
 二撃目。下からの斬り上げは、大盾が防御する。
 三撃目。振り下ろされた短剣は、その軌道を見越した盾が防御しきった。
 四撃目。その場でのクイックターンと共に打ち出された左側からの横薙ぎは、やはり盾が防ぎきる。

 シリカは違和感を感じた。
 今まで何回もデュエルをしてきたが、このような完璧な防御は同じ短剣使いしかできない。
 何度もス
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