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機動6課副部隊長の憂鬱な日々
第98話:お引っ越し
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かしげる。

「ファミレスっていうのはね、家族みんなでお食事するためのお店なの」

なのはがヴィヴィオに向かってそう言うと、ヴィヴィオは反対側に首を傾ける。

「みんなで・・・って、ヴィヴィオたちみたいに?」

「うん、そうだよ。楽しみだね」

「うんっ!」

なのはの言葉にヴィヴィオが大きくうなずきにこっと笑った。
店に入って席につきテーブルの上にメニューを広げると、
ヴィヴィオが興味津々とばかりにメニューを覗き込む。
メニューのページをめくっていくと、デザートのページに入ったところで
ヴィヴィオの表情がぱあっと輝く。

「ねえママ!パパ!ヴィヴィオこれぜんぶ食べたい!!」

瞳をらんらんと輝かせて俺となのはを見る。

「うーん、気持ちはわかるけど全部は無理じゃないかな」

なのはは苦笑しながらそう言ってヴィヴィオをなだめようとする。
だが、ヴィヴィオは不服そうに頬を膨らませる。

「やだー!ぜんぶ食べるのー」

そう言ってデザートの写真を食い入るように見つめているヴィヴィオから
なのはに目線を移すと、困ったような顔でヴィヴィオのほうを見ていた。

「ヴィヴィオ」

俺が声をかけるとヴィヴィオはメニューから目を上げて俺の顔を見た。
俺と目が合うと不思議そうに首をかしげていた。

「デザートはどれかひとつにしような」

「やだ」

ヴィヴィオは俺の言葉に即答する。
俺は心の中で大きなため息をひとつつくと、ヴィヴィオの目を見つめる。

「そっか。じゃあヴィヴィオはふつうのごはんは食べなくていいんだな?」

俺がそう言うと、ヴィヴィオはきょとんとした顔で俺のほうを見る。

「じゃあ、俺となのはママはふつうのごはんを選ぶからちょっと
 メニューを貸してくれ」

そう言ってヴィヴィオからメニューを取り上げると、
向かい側に座ったなのはとの間に広げる。

「どれにすっかなー、どれもうまそうで迷うよなー。なあ、なのは」

「へ?」

訳がわからないという表情で俺を見つめるなのはに向かって念話を飛ばす。
俺が呼びかけるとなのはは俺の方を見つめながら目をしばたたかせた後、
返事を返してきた。

[どうしたの?]

[俺に話を合わせてくれないか?]

[はい!?なんで?]

[いいから!]

[・・・うん]

少し強めに言うとなのはは不承不承といった感じでわずかに頷くと、
メニューを覗き込むように身を乗り出してくる。

「ほんとに。どれもおいしそうだね。あ、これなんかどう?」

そう言いながらなのははメニューの肉汁滴るハンバーグの写真を指さす。
俺はうまく乗ってくれたなのはに満足しつつメニューのエビフライを
指差しながら
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