第一章
[2]次話
ゲーム会社に就職したら
原田琴乃は大学を卒業してゲーム会社に就職した、すると母の霙からこんなことを言われた、二人共大きな黒目がちの切れ長の目で赤く大きな唇を持っていて顎がすっきりとしていて鼻が高く耳が大きい。背は一六〇位でスタイルも悪くない。だが琴乃は黒髪をロングにしていて霙は後ろで団子にしている。
「あんた八条ソフトに就職したのよね」
「そうだけれど」
娘は母に素っ気なく応えた。
「総務部になったわ」
「あそこファミコンやMSXの頃からゲーム出してるのよ」
「老舗よね、ゲーム業界だと」
「それでよ」
だからだとだ、娘は母に言った。
「お母さんの子供の頃からよ」
「ゲーム出してるのね」
「ええ、それでね」
娘ににんまりと笑って話した。
「昔のゲームあったらね」
「会社の?」
「うちに持って来てね」
そうしてというのだ。
「遊べないかしら」
「それ無理よ」
妹で大学生の若葉が言ってきた、顔やスタイルは母と姉そっくりだが黒髪は癖があり腰までウェーブがかかっている。
「幾ら何でも」
「そうなの?」
「ファミコンとか昭和じゃない」
その頃のものだというのだ。
「だったらテレビの接続とかがね」
「駄目なの」
「今のテレビに合わないから」
「遊べないの」
「そうよ」
母に強い声で告げた。
「四十年近く前だからね」
「ファミコンも昔になったのね」
「私見たことないわよ、ファミコン」
「私もよ」
若葉だけでなく琴乃も言ってきた。
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