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生きものの世話をして
第一章

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                生きものの世話をして
 大石泉はこの時自分の就職で悩んでいた、それで色々な仕事について調べていたがその彼女にだった。
 両親は穏やかにだ、こう言うのだった。
「焦らないでな」
「ちゃんとしたお仕事に就けばいいわよ」
「ホワイトで世の中の役に立つ」
「それでいいわよ」
「そう言われてもね」
 泉はその両親に困った顔で応えた、一五四位のすらりとしたスタイルで黒髪をポニーテールにしている。大きな丸い目でピンクの唇は小さくやや面長の顔だ。
「具体的にどんなお仕事がいいか」
「決められないか」
「まだなのね」
「そうなの、そろそろ就活だけれど」
 その時が来ようとしているがというのだ。
「何がいいかしら」
「まあじっくり考えるんだ」
「時間はあるでしょ」
「ええ、けれどどんなお仕事がいいかしら」
 泉は兎に角将来の仕事をどうするのか悩んでいた、そのうえで就職活動の時を迎えようとしていたが。
 その中でアルバイトは続けていた、大学に通いつつそうしていたが。
 そのアルバイトは猫カフェだった、そこでは充実した日々を過ごしていた。
「猫カフェいいわよ」
「あんたよくそう言うわね」
 銀行に就職している姉の皐は家で彼女にこう応えた、泉がロングヘアになって丸眼鏡をかけた様な外見である。
「猫好きだし」
「保護猫の家族を探しながらね」
「所謂保護猫カフェね」
「ええ、いいわよ」
「そうなのね」
「就職は悩んでるけれど」
 どういった仕事を選ぶかだ。
「アルバイトはね」
「いいのね」
「とてもね」
「だったら」
 姉は妹の話をここまで聞いて言った。
「生きもの関係のお仕事とかどう?」
「そっち?」
「どうかしら」
「いや、私あれよ」 
 困った顔になってだ、泉は皐に言った。
「動物園とかはね」
「無理なの」
「博物館の学芸員の資格必要よね」
「ああしたところはね」
「他にも色々必要だと思うし」
 生きものの世話をする為のだ。
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