第一章
[2]次話
機械と人間の違い
自衛隊にもロボットの兵士が導入された、物品扱いだがれっきとした兵士として配備され業務にあたっていた。
その彼等を自分が預かる大隊に多く迎えてだった、陸上自衛隊二等陸佐である三宅実朝四十代半ばで顔に皺が出てきている日に焼けた四角い顔に引き締まった唇と身体つきの長身の彼は連隊長の一等陸佐二宮利治面長で色黒で小さい穏やかな目に長い鼻の下を持つ一七七位の背の痩せた彼に話した。
「ロボットの兵士ですが」
「どうだい、そちらでは」
「言われたことは確実にこなします」
三宅は率直に答えた。
「そうした意味ではです」
「頼りになるか」
「新兵教育の様にです」
「手間はかからないか」
「命令すればインプットされ」
そうしてというのだ。
「その通りにです」
「動いてくれるんだね」
「はい」
自分より三歳程年上の連隊長に話した。
「そうです」
「ではいいかな」
「今のところは」
「ではこのまま」
「ロボットの士をですね」
「使っていく様にしよう」
「我が隊では」
「そうしていこう」
こう言ってだった。
ロボットの士達を連隊単で用いていった、その性能は高く命令通りに動いていた。最初は誰もがこれはいいと思っていたが。
次第にだ、部隊の者達には思うことが出来て三宅も二宮に対して神妙な顔で連隊長室において話した。
「士というよりは」
「ああ、兵器だな」
「はい、確かに命令をすればです」
この時もこう言った、連隊長の席に座る彼の前に立って話している。二人共陸上自衛隊の濃い紫の制服である。
「その通りに動き確実にです」
「命令を果たしてくれる」
「はい、ですが」
「それだけだね」
「命令をしないと動かず」
「命令以外のことはしない」
「AIは搭載されていても」
そうであってもというのだ。
「マニュアル通りにしかです」
「動かないね」
「聞いたところAIで作成する動画やイラストは入力した以上にはならないですね」
「ああ、そうらしいね」
二宮もそれはと応えた。
「そうも」
「人は学んでいきますと」
そうすればというのだ。
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