ALO編ーフェアリィ・ダンス編ー
21.邪神狩り
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に出て来た象の名前だ。でも、その象は最終的に飢えて死んでいくという絵本だ。
「.......あんまし、縁起のいい名前じゃない気がするけど」
「そ、そうかもな。なんか頭に浮かんできたんだよ」
「へー、キミもあの絵本知ってるんだ。じゃあ、まあ、いいわ。それにしよ!」
ぽんと手を叩いてから、足元の毛を撫でた。
「おーい邪神くん、キミは今からトンキーだからねー」
当然反応はなく、続けてキリトくんの肩に座るユイちゃんが声をかける。
「トンキーさん、はじめまして!よろしくお願いしますね!」
すると今度は、偶然か、頭の両側の耳もしくはエラが動く。
トンキーの背中に乗ってどんどん奥地に進んで行く。その途中、はぐれ邪神と何回か出くわしたが邪神はスルーしていく。
隣でキリトくんがまた船をこぎ出す。そして、まだあたしの膝の上に乗るシュウくんも眼をつむっている。
「.......この二人は.......」
すると急にトンキーが歩くのをやめる。
「どうしたんだろ?」
立ち上がりトンキーの頭近くまで移動し、前方を覗き込む。
「うわぁ........」
思わず声が洩れてしまった。
穴だ。
それも底が見えないほどの深い穴。
「.......落っこちたら、どうなんのかな.......」
「試しに俺が飛んでこようか?」
「わっ!起きてたの!?」
緊張感のない二人の会話に肩に乗っていたユイちゃんが真面目な顔で答える。
「私がアクセスできるマップデータには、底部構造は定義されていません」
「うへぇ、つまり底なしってことか」
「飛ばなくて良かった」
後ろにずり下がり、背中に戻ろうとするとトンキーが、がくん、と動き出す。
(まさか、この穴に放り込まないわよね!)
トンキーは落とすのではなく、足を折りたたみ、巨体を降ろす。そして完全に動きを止める。
私たちは顔を見合わせてから、恐る恐る背中から降りた。
「.............こいつ、何がしたいんだ........」
ふさふさとした毛皮をとんとん叩いてみた。
「おーい、トンキー。あたしたち、どうすればいいのようー」
しかし返事はない。
「もしかして寝てるだけ?あたしたちが徹夜で頑張ってるのに?」
「おい、リーファ。上見てみろよ、凄いぞ」
「え.........?」
言われるがまま上を見上げると、そこにはすごい光景が。世界樹の根っこがなんと真上にあるのだ。
「ほんと、凄い......。あれが全部一つのダンジョンだとしたら、間違いなくALO最大規模ね.......」
二百メートル以上の空間で、たとえ地下飛行可能なイン
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