ALO編ーフェアリィ・ダンス編ー
21.邪神狩り
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「さて!」
シュウくんが何かを閃いたようにこちらを見てくる。
「リーファさん」
「な、なによ」
「あの時、約束したよな。膝枕してくれるって」
少しにやけたような顔でこちらを見てくる。
「あ、あれは.......そ、その〜......」
確かにした。
あの時のあたしはシュウくんに約束をした。
「わ......わかったわよ!すればいいんでしょ!すれば!」
象水母の背中に今一度座り込み、シュウくんも私の近くに座りそのまま膝の上に倒れてくる。
「で、こいつはどこに向かってるんだ?」
普通の顔してシュウくんは私の膝の上で話し出す。
「えーっと......」
マップを開き、位置を確認する。
「えーっと、あたしたち、西か東の端の階段を目指してるんだよね?」
「そうだけど」
「でも、この子真逆に向かってるみたいだよ......。ほら見て」
マップを覗き込む、シュウくんとキリトくん。
「.......なんだろう、あのツララを囲んでるウネウネは.....」
「あたしも写真でしか見たことないけどね......。あれは、世界樹の根っこなの」
「「え.......」」
驚く二人に続けて話す。
「アルヴヘイムの地面に貫いた根っこが、ヨツンヘイムの天井から垂れ下がってるわけ。つまり邪神くんは、ヨツンヘイムの天井じゃなくて真ん中に向かってるのよ」
「世界樹の根っこを登って地上に出るルートでもあるのかな?」
「あたしも聞いたことはないわね。だいいち、ほら見て、根っこの一番下でも天井と地面の中間くらいまでしか来てないでしょう。てことはあそこまで二百メートル以上あるよ、シュウくんはともかく、あたしたちは無理な高さね」
「そうか......」
キリトくんが小さく嘆息してから、にやっと笑った。
「ま、今はこのゾウリムシだかダイオウグソクムシだかに任せるしかないさ。竜宮城で大歓迎されるのか、それとも今日の朝メシにされるのかは知らんけど」
「ちょ、ちょっと待ってよ。なにそのダイオウなんとかって。それを言うならゾウかクラゲか、でしょ」
口を尖らせて言い返すと、膝の上からシュウくんが私の顔を見る。
「知らないのか?別名ジャイアント・アイソポッド.........深海の底にいる、これくらいのダンゴムシみたいな.......」
と両手いっぱいに幅を広げる。
ぶっると体を震わせて言葉を遮る。
「わかった、じゃあ、名前つけよ名前!可愛いやつ!」
頭を巡らせて、可愛らしい名前を探す。するとキリトくんが急に言う。
「じゃ、トンキー」
その名前に聞き覚えがあった。それは小さい頃、家にあった絵本
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