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魔法絶唱シンフォギア・ウィザード 〜歌と魔法が起こす奇跡〜
AXZ編
第191話:降り注ぐ悪意
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った。ミサイルを全く別の場所に運んだ事もそうだが、よりにもよってそれが人口密集地である事に彼女達は言葉を失った。
「アイツ、ニューヨークに反応兵器をッ!?」
「何て事を……!?」
言葉を失った装者達に、ワイズマンは楽し気に口を開いた。
「いやぁ、最初はワシントンに直々に送り返そうと思ったんだがね? どうせなら大統領に自分がやった事の結末を見せつける為に、敢えてニューヨークを選ばせてもらったよ。今頃ホワイトハウスは大混乱してるんじゃないかな? はっはっはっ!」
心底楽しそうに笑うワイズマンに、奏達は心にどす黒い何かが浮かぶのを感じた。単純な敵意や嫌悪感ではない。もっと別の、認めたくない何かだ。
そんな中で、輝彦は尚もワイズマンに対し食って掛かった。
「ワイズマン、貴様ッ!? 自分が何をしたのか分かっているのかッ!」
「んぁ?」
「下らぬ享楽の為に、一体何人を犠牲にしたと思っていると聞いているんだッ!」
そう、何よりも恐ろしいのは、ワイズマンは別に日本や装者達を助けようとして反応兵器の場所を映したのではない。彼の言葉を信じるのであれば、あのままミサイルが日本に落ちるのは面白くないからというただそれだけの理由で、多くの何も知らない人々が行き交う都市の上空に反応兵器を落としたのである。一体どれだけの数の人々が犠牲になったのか、最早考えたくも無い。
嘗て日本に原爆を落としたパイロットですら、国の命令・国の為とは言え精神を病んだと言う。少しでも人間性を残しているのであれば、そんな大虐殺をやれば少しは気が滅入ってもおかしくはない。
しかし…………ワイズマンの答えは、その場の誰の予想をも超えていた。
「全人類70億人の内のたった数百、数千万人程度じゃないか。何をそんなに気にする必要がある?」
「な…………!?」
「クソ野郎が……!」
奏達はこんな人間が世の中に居ると言う事が信じられなかった。というより、同じ人間とは思いたくなかった。
今までにも、彼女達は自分の目的の為に多くを犠牲にすると言う事を選択する者を見てきた。だがワイズマンはそれとは明らかに次元が違う。言葉は通じるのにロジックが違い過ぎて理解が及ばない。もし異星人というものが実在して、実際に対面する事があればこんな感じなのだろうかと場違いな事すら考えてしまった。
否、異星人の方がまだマシかもしれない。ワイズマンに対する認識は、最早人間ではない何かであった。
そんな相手を前に、ワイズマンは怒りを爆発させた。
「己この鬼畜生ッ!? ワイズマンッ! 最早貴様の事は師とも父とも思わんッ! 今この場で、引導を渡してくれるッ!」
「えっ!? ちょっと待った! 今なんて言った!?」
「ワイズマンがウィズ、いえ、輝
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