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英雄伝説〜西風の絶剣〜
第89話 王と闘神の息子たち
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ナイフを落とされて拘束される。


「フィー!ラウラ!」
「エステル、大丈夫?警戒してて正解だね」
「そなた達だな、前にリィンとフィーを襲撃したのは……正体を表せ!」


 ラウラとフィーは奴らのフードを剥がした、そこから現れたのは……


「えっ?」
「嘘、あの二人って前にエア=レッテンで会った……」


 俺と姉弟子は驚きの声を上げる、そのフードの下から現れた顔は俺達が前に会った夫婦だったからだ。


「あら残念、押さえられちゃったわね。でも好都合だわ」


 コリン君は口調を変えて何かのスイッチを押した。するとフィー達が拘束していた二人から光が漏れる。


「なんだ?」
「……ッ!?」


 だがその瞬間だった、その二人が爆発してフィーとラウラを巻き込んだんだ。


「フィー!?ラウラ!?」


 まさか人間が爆発するなどと予想もできるはずもなく二人は爆発に巻き込まれた。俺は最悪の光景を覚悟した。


「間一髪ね」
「セリーヌ!?」


 煙が晴れると何か結界のようなものに守られたフィーとラウラが目に映った。驚く俺の肩にセリーヌが飛び乗った。


「どうして君が……」
「エマに頼まれて様子を見に来たのよ。そしたら何か危険な香りがしたから防御結界を張ったの」
「あ、ありがとう……!本当にありがとう……!君は命の恩人だ!」
「ちょ、ちょっと!抱き着かないでよ!痛いじゃない!」
「あうっ!?」


 俺は感謝の言葉を言いながらセリーヌを思いっきり抱きしめた。だが痛かったのかセリーヌに顔をひっかかれてしまう。


「フィー!ラウラ!大丈夫なの!?」
「う、うん……正直ビビったけどセリーヌのお蔭で無事だよ」
「不覚、私も未熟だ……」


 エステルが二人に駆け寄る、どうやら無事のようだ。


「ね、ねえ弟弟子君……今その猫ちゃん喋らなかった?」
「アネラス、私も気になるけど今は目の前の事に集中しなさい!」
「あの子、間違いなく只者じゃないで」


 姉弟子がセリーヌが喋ったことを聞こうとするがシェラザードさんに叱責されて武器を取り出す。ケビンさんもすでにボウガンを構えていた。


「あら、残念だわ。折角リィン・クラウゼルの恋人二人がこんがり焼ける光景が見られると思ったのに」
「コリン君、どうしてこんなことするのよ!さっきのは一体何なの?」
「本当に鈍いわね、エステル。まだ私がコリンなんて子だと思ってるの?」
「えっ?」


 コリン……いやあれは間違いなく別人だ、纏う雰囲気が完全に変わっている。


「あいつは偽物よ。本当のコリンって子はエマと一緒に避難場所にいるんだから」
「偽物って……じゃああの子の正
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