第3部
ムオル〜バハラタ
殺人鬼の正体
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てもらった針は、『毒針』と言う武器だった。ちなみに装備できるのはナギだけらしい。
「ちょうどいいバカザル。たまには武器を変えたらどうだ?」
「えー? けどこれ攻撃力低いんだろ? そう言うのあんまり趣味じゃねえんだけど」
そのとき、私の頭にある考えがよぎった。
「ちょっと待って。必ず命中するってことは、メタルスライムへの攻撃も必ず当たるってこと?」
『!!』
私がそれに気づいた途端、三人の顔が一斉に私に向けられる。
「ミオちん、天才!!」
「確かにそうだな。あいつの防御力半端ないから、いくら攻撃しても大したダメージ入んねえし」
「お前にしてはいい考えだな」
というわけで、『毒針でメタルスライム討伐作戦』が決行された。道具屋を出るや否や、私たちは毒針の威力を確かめるため、再び町の外へと真っ先に足を運んだ。そしてシーラの口笛を使いまくり、メタルスライムが現れるのを待った。
そして、探し続けること一時間、ついにその時がやってきた。
「出たっ、メタルスライム!!」
呪文の効かないメタルスライム相手のときは、シーラも賢者の杖で攻撃をする。まずはナギが先制攻撃だ。早速装備した毒針を使い、メタルスライムに向かって攻撃する。
「よっしゃ、当たった!!」
道具屋さんの言うとおり、一撃目で攻撃が当たった。次は私だ。
「せいっ!!」
私の正拳突きは見事に当たり、これで二撃目。間髪いれずユウリの一太刀を浴びせられ、メタルスライムは三回連続で攻撃を受けた。
するとここでメタルスライムが呪文を唱えてきた。小さい炎がナギの顔面を掠める。
「あちっ!! くそ、油断した!!」
「どうせお前は俺のベギラマで焼かれ慣れてるだろ」
「焼かれ慣れてるってなんなんだよ!?」
男性陣が軽口を言い合う間、今度はシーラがメタルスライムに向かって賢者の杖を振りかぶった。だが攻撃は外れてしまい、杖の先で空に弧を描く。
シーラによると、あと一撃当てれば倒せるのだと言う。だが、そうこうしている間にメタルスライムは今にも逃げようとしている。
??大丈夫。万が一私がミスしても、ナギが絶対に倒してくれる。
そう思った方が気が楽だった。私は肩の力を抜くと、星降る腕輪の力を使いメタルスライムに向かってダッシュした。そして瞬きの間に、かかと落としを決めた。
「当たった!?」
まさか当たるとは思わず、私は驚いた声を上げる。
『ぴぎゅううぅぅ……』
メタルスライムは可愛らしい声を上げながら、こてん、と地面に倒れた。すると、私の中で、レベルアップしたような気がした。
「ミオちん!! 倒せたよ!! レベルが上がった!!」
どうやらシーラもレベルが上がったらしい。その様子を見ていたユウリとナギも、私たちのもとに駆け寄った。
「やったなミオ!! お前が
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