第五話 忠の世界その五
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一行にだ。こうも言った。
「じゃあ今から橋の上に行こう」
「よし、それなら」
「橋の上の門に」
全員応えてだ。そうしてだった。
彼等はだ。橋の上に向かう。その彼等にだ。
一組の男女が来てだ。言ってきたのだった。
「おっと、四人だけじゃな」
「少し寂しいわね」
「えっ、斬鬼さん」
「それに朱鬼さんも」
轟鬼と威吹鬼はだ。彼等の姿を認めてだ。
目を丸くさせてだ。驚いた声で言った。
「死んだ筈なのに」
「まさか」
「そうだ、あの黒衣の青年にだ」
「甦らせてもらったわ」
彼の力によってだ。そうなったというのだ。
「仮面ライダーはスサノオとの戦いが続く限り何度でも蘇り戦う」
「それが宿命だと言われてね」
「そうですか。だからこそ」
「生き返って来られたんですね」
「そういうことになる。だからだ」
「私達も一緒に行くわ」
こう言ってだった。二人もだ。
響鬼達に合流してだ。あちらの世界に赴くというのだ。
彼等は今から門に向かおうとする。しかしここでまた、だった。
今度は威吹鬼の携帯に電話がかかあってきた。それでだ。
出るとだ。電話をかけてきた主は。
「あれっ。香須美さん」
『戦いは終わりましたか?』
「終わることには終わりました。ですが」
『ですが?何かあったんですか?』
「あの女に去られました」
そのだ。義仙にというのだ。
「あの女の世界に」
『そうなんですか。残念ですね』
「いえ、残念ではないです」
すぐにだ。威吹鬼は香須美に言った。
「門を見つけました」
『えっ、門を!?』
「はい、今からそちらに向かいますので」
『あの。門って何処ですか?』
うわずった声でだ。香須美は威吹鬼に問い返した。
『そこは』
「橋の上です」
彼等が戦っているそこだとだ。威吹鬼は話す。
「そこにあります」
『ああ、あそこですね』
それだけでだ。香須美もわかった。そうしてだ。
『わかりました。それでは』
「それじゃあですね」
『今からそちらに向かいます』
その判断は早かった。
『これから。妹と一緒に』
「わかりました。では待っています」
こうしてだった、立花姉妹も来ることになってだ。
一行は橋の上に出た。そこにある門は。
如何にも和風の門だった。黒い瓦にだ。木の扉の重厚な門だ。
その門を見てだ。轟鬼が言う。
「何かお城の門みたいですね」
「そうだな」
斬鬼もその通りだとだ。弟子の言葉に頷く。
「あの女が行き来するのに使うのに相応しいか」
「それでなんですけれど」
ここでだ。明日夢はだ。
その門を見ながらだ。それで言うことは。
「この門の向こうはどんな世界なんでしょうか」
「それが問題だな。おそらくは」
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