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鍛冶神は強い
第二章
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「大地のことでな」
「それで、ですね」
「あの怪物の相手が出来るのはな」
 オリンポスの主であり雷という最強の武器を使える彼が戦えなくてはというのだ。
「そなたしかいない、だからな」
「怪物退治をですね」
「頼むぞ」
「畏まりました」
 ヘパイストスも応えてだった。
 すぐにオリンポスを出て怪物のところに向かった、そうしてだった。
 空にいる怪物の前に出るとだ、思いきり跳び上がり。
 右の拳を繰り出した、するとその一撃でだった。
 怪物は木っ端微塵となった、巨大で恐ろしい怪物を一撃で倒したのを見てだった。人間達はこれ以上はないまでに仰天した。
「何ということだ」
「あの怪物を拳一撃で倒すとは」
「火も使われていないというのに」
「あれがヘパイストス様のお力か」
「恐ろしいものだ」
「神々の中でもかなりではないのか」
「ゼウス様の言われる通りに」
 仰天したうえで口々に言った、そしてだった。
 ヘパイストスの強さを知った、ゼウスはガイアとの話を終えてオリンポスに戻ってから一連の話を聞いて言った。
「まさにあれがだ」
「あの子の力ですね」
「その腕力、身体の力はな」
 これはとだ、ゼウスはここでもヘラに笑って話した。
「神々の中でもわしに次いでだ」
「それぞれの世界の主神達に匹敵しますね」
「ポセイドン、ハーデスとな」
 ゼウスはそれぞれ海と冥界を治める兄弟神達の名も出した。
「そこまでの強さだ」
「何しろ常に鍛冶をしてです」
「重い金属を手にして扱っているのだからな」
「その力は強いです」
「だからだ」
 それ故にというのだ。
「あれだけの怪物もな」
「倒せますね」
「それも一撃でな」
 それで以てというのだ。
「出来るのだ」
「左様です」
 ヘラもその通りだと答えた。
「あの子は」
「いつも鍛冶仕事をしていてだ」
 そうしてというのだ。
「重いものを操っているんだ」
「それならばです」
「力が強いのも当然だ」
「その通りです、重い武器を造るのはあの子ですから」
「神々の中でも相当な腕力だ、それにだ」
 ゼウスは面白そうに笑ってこうも言った。
「ヘパイストスを助けるキュクロプス達にしてもな」
「巨体で逞しい身体であり」
「かなりの怪力だ」
「彼等を助手にしていることからも察せられますが」
「人間達は中々わからなかった様だな」
「あの子がずっと鍛冶仕事をしているので」
「それも当然か。だがこれでわかった筈だ」
 ゼウスは今度は安堵した様な笑顔で述べた。
「ヘパイストスがどれだけ強いか」
「左様ですね、目立たずともです」
「その力は神々でも屈指だ」
「そして強いです」
 ヘラも笑顔で言った、そして怪物を何なく倒したヘパイストスを褒め称え褒
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