第五話 忠の世界その二
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「やっぱり」
「噂をすればでしょうか」
こう話すとだ。ここでだった。
明日夢の携帯が為った。彼はすぐにそれに出た。すると出て来たのは。
天美あきらだった。彼女が言ってきたのだ。
『明日夢君、今何処ですか?』
「うん、たちばなだけれど」
『響鬼さんはおられますか?』
「いるよ」
すぐに答える明日夢だった。
「ならすぐに」
『来て下さい』
話は急いでいる感じだ。
『あの女の人が出て来ました』
「場所は何処なの?」
『はい、あの橋の下です』
そこだというのだ。
『そこで今』
「わかったよ。それじゃあ」
ここまで聞いてだ。明日夢はあきらにこうも言った。
「京介にも伝えるから」
『御願いします』
「それじゃあね」
こう話してだ。携帯を切りだ。
響鬼にだ。話したのだった。
「あのいつもの橋のところで戦っておられるそうです」
「ああ、あそこか」
橋の下と聞いただけでだ。響鬼もわかった。
「あのいつも戦っている石と川のか」
「ですね。じゃあ」
「行くぞ、明日夢」
響鬼もすぐにだった。
明日夢に声をかけてだ。そうしてだった。
たちばなを後にする。その際だ。
立花姉妹がだ。こう二人に尋ねた。
「私達のどちらかが行かなくていいの?」
「サポーターとして」
「ああ、いいさ」
響鬼は二人に背を向けて店から出ようとしていたがここでだ。
二人の方を向きなおりだ。気さくな笑みで応えた。
「明日夢がいるからな」
「あっそうね、明日夢君がいるのならね」
「何の心配もいらないわね」
二人もだ。響鬼の言葉を受けてだ。
すぐに笑顔になってだ。こう応えたのだった。
「やっぱり響鬼さんには明日夢君よね」
「それならそれでいけるわね」
「ええと、できるかどうかわからないですけれど」
少し照れ臭い笑みになってだ。明日夢も応える。
そうしたやり取りからだ。二人はたちばなからだ。その橋の下に向かう。当然その途中で桐矢に連絡もしてだ。そのうえでそこに向かった。
小石が敷かれた場所が下に絨毯の様んみ拡がる青い塗装の鉄とコンクリートの橋の下には小石と共に浅い川がある。そこに足首を浸からせてだ。
威吹鬼と轟鬼がだ。あの女と戦っていた。
二人でそれぞれ左右から攻撃を仕掛ける。しかしだ。
女は強くだ。全く相手にならなかった。
「くっ、やはり僕達だけでは」
「適わないというのか?」
一旦間合いを離して体勢を立て直しながらだ。二人は言う。
「乾さん達とは違い」
「それも二人だと」
「確かに貴方達は強いわ」
女はその手に持った刀を悠然と構え宙に浮かんだ状態でその二人に告げる。
「けれど」
「けれど?」
「何だっていうんだ」
「私はもっと強いのよ」
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