第二章
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「行くなんて」
「駄目だろ」
「校則違反でしょ」
「あんなところ行くなんてな」
「いや、私お金あったら普通に彼氏と行くし」
亜梨沙は何でもないといった顔で応えた。
「そうしたホテルも色々あって楽しいわよ」
「馬鹿、あたしそうした相手いないんだよ」
「私もよ」
二人で亜梨沙に返した。
「今はね」
「前は二人共いたけれどさ」
「キスもしていないのよ」
「あたしだってな」
「ああ、二人共そうなのね。あのね、私服で彼氏と行くならいいでしょ」
亜梨沙はその二人に何でもないといった感じで応えた。
「今時中学生でも行くカップルいるわよ」
「どんな中学生だよ」
「本当かしら」
二人は信じられないといった顔で応えた。
「そんな子達いるなんて」
「信じられないな」
「けれどいるから。それでね」
亜梨沙はさらに話した。
「ホテル街って行き来する人は少ないのよ」
「特に夜はか」
「そうした場所なのね」
「すぐにどっかのホテルに入るからか」
「それもカップルで」
「そうよ、それでホテルもそれぞれコスプレとかグッズとかお部屋とか楽しいから」
亜梨沙は笑ってさらに話した。
「レジャーにもなってるのよ」
「そうなんだな」
「それは知らなかったわ」
「これがね、それでね」
亜梨沙は二人に話し続けた。
「外国の人達も利用する人はしてるでしょうし」
「だからか」
「あそこに行けばなのね」
「外国の幽霊とか妖怪もいるかもね」
「じゃあ行ってみるか」
「そうね」
二人もそれならと頷いた。
「何か行ったらよくない気もするけれど」
「それでもな」
「だから制服で行かなかったらいいから」
あっけらかんとしてだ、亜梨沙はまだ言う二人に返した。
「安心してね」
「そうなんだな」
「じゃあいいのね」
「そう、別にホテルには入らないしね」
構わないとだ、こうした話そしてだった。
三人で夜に道頓堀の近くにあるホテル街に行った、そこには様々なそうしたホテルがあってだった。
実際に人通りは少なく真琴は神妙な顔になって言った。
「いや、ホテルの看板が派手で賑やかでもな」
「場所自体は人が少ないわね」
由乃も言った。
「これが」
「そうだよな」
「それで人がいても」
由乃は擦れ違った人をちらりと見てこうも言った。
「別にね」
「興味ない感じだな」
「他の人にはね」
「特にカップルだとな」
「ホテルに入って何するか考えてるのね」
「それで頭一杯なんだな」
「たまに一人の人いるけれど」
「ああ、そうだな」
「そうした人は風俗ね」
亜梨沙は二人に笑って話した。
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