第十一幕その九
[8]前話 [2]次話
「あの時お静さんも大変だってね」
「ご主人達と一緒に瓦礫の中から必死に出てよ」
それでとです、お静さんは先生に答えました。
「そこからね」
「大変だったね」
「ええ、死ぬかもとかこれからどうなるかともね」
「考えたんだね」
「空襲もあったけれど」
戦争の時はというのです。
「あの地震の方がね」
「怖かったんだ」
「私はね。他の妖怪の皆も思うことよ」
「戦争よりも災害が怖くて」
「災害がないなら」
それならというのです。
「これ以上のことはね」
「ないね」
「そうよ、それで災害の時には」
その時はといいますと。
「色々保存食があると助かるけれど」
「インスタントラーメンもだね」
「あったら助かるわ」
「お湯があったら出来るからね」
「そう、最悪そのまま齧っても」
インスタントラーメンをというのです。
「いいでしょ」
「チキンラーメンは元々そうした食べ方があるしね」
「ええ、袋やカップから出して」
「麺をそのままね」
「齧ってもね」
そうしてもというのです。
「別にね」
「いいね」
「そう、だからね」
それでというのです。
「災害の時もインスタントラーメンはね」
「あればいいね」
「だから変に自然食にこだわって」
そうしてというのです。
「インスタント食品や冷凍食品を否定する」
「そうした人はだね」
「あれでしょ、原発事故にも」
「もう風評被害撒き散らす様なことを言うよ」
「そうした人ッてそうよね」
「そんな人こそね」
まさにというのです。
「一番邪魔よ」
「災害が起こった時にもだね」
「平和な時でもそうでね」
まさに邪魔でというのです。
「害にしかね」
「ならないね」
「ええ、だからね」
それでというのです。
「私そんな人はね」
「嫌いだね」
「そうよ。インスタントラーメンはインスタントラーメンでね」
「素晴らしい食べものだね」
「いざという時もあれば助かる」
そうしたというのです。
「本当にね」
「素晴らしい食べものだよ」
「普通のラーメンもいいけれど」
「それと共にね」
「インスタントラーメンも素晴らしいわ、だからこれからも」
「食べていくね」
「皆と一緒にね」
お静さんは先生ににこりと笑って答えました。
[8]前話 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ