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魔法少女リリカルなのはStrikerS〜赤き弓兵と青の槍兵
本編
二十六話〜出撃
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side なのは


「今回の出動は、今までで一番ハードなものになると思う」


私は一番最初に出動するフォワード隊とギンガを送り出すために士郎君とヴィータちゃんと共にヘリの元へ来ている。


「でも、目を閉じて思い出して」


この子達はこの日のためにずっと訓練をしてきた。


「ずっと繰り返してきた基礎スキル。磨きに磨いたそれぞれの得意技」


解り合えないときもあった。


「痛い思いもした防御練習」


和解してからは士郎君やランス君も手伝ってくれた。


「毎日ぼろぼろになりながらやった模擬戦」


皆苦い顔をしている。途中から六課に出向だったギンガも。


「はい、目を開けて。まあ、私が言うのもなんだけどキツかったよね」


それぞれ思うところがあるのか渋い顔をする。


「でも、四人はよくここまでついてきた。ギンガは途中からだったけどな」


ヴィータちゃんの発言に皆驚く。士郎君まで一緒に驚いていた。


「四人とも誰よりも強くなった………とは言えないけど、どんな状況でも負けないように教えてきた」


ここで今まで黙っていた士郎君が声を出した。


「どんな状況でもあきらめないこと。たとえ相手が格上であろうと状況をひっくり返すための戦術。私が教えてやれたのはそのくらいしかないが、自分がやってきたことを信じて挑め」
「それに、ここにはいねえけどランスもお前らならやれる、って言ってたぜ」
「私たちからは以上。それじゃ、機動六課フォワード部隊、出動!」
「「「「「はい!」」」」」


そうして三人は駆けて行った。が、スバルとティアナが残った。


「あたしは先行くぞ」


ヴィータちゃんは気を遣ってくれたのか、先に戻っていった。
そうして、スバルは私のところに、ティアナは士郎君のところへ行った。


side ティアナ


「士郎さん………」
「どうした?」


無茶しても強くなれないことを教えてくれたのはこの人。射撃を伸ばすよう勧めてくれたのもこの人。戦術を教えてくれたのもこの人。ずっと考えていた新しい技もこの人の教えがなければ完成しなかったと思う。だから………


「必ず、勝ってきます!」


私が言うべき言葉はこれだけ。


「ああ」


そっけない返事。だが、それでいい。余計な言葉はいらない。
この人に教わったこと、自分で努力して掴み取ったもの、それらすべてを使って街を守る。
そのことを誓っておきたかった。ただ、それだけなのだから。


「お前なら、大丈夫だ、ティアナ」


そんな声が去り際に聞こえてきた気がした。



side スバル



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