第51話 =最深部での戦=
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飛び込む。
「食らえっ!!」
二刀流共通のソードスキル《ダブル・サーキュラー》を死神にぶち当てる。が、思ったようにいい手ごたえは無くそれはHPバー
にも現れている。
グリームアイズのような馬鹿力系ボスではなくてこいつは結構頭のいいモンスターだと思う。俺とキリトの攻撃を防御、もしく
は必要以上のダメージを受けないように体をすこしだけ動かしている。そのせいで斬った感触や刺した感触が思いのほか手に伝
わらない。
「…っ…駄目か……」
大技しかない…か…?
そんなことを思いながら後ろを見ると先頭で動いていたシリカが安全エリアに入るのが見えた。あと少し時間を稼げば全員が入
るはずだ。
「…そろそろ、いいかな…」
「でも俺たちが今から下がったって追いかけてくるぞ…?」
キリトの言うとおり問題はそれだった。ジリジリと下がっているうちに向こうもジリジリと追いかけてくるのなら距離的に俺た
ちも安全エリアに入れて転移結晶で脱出できる。けどそれを許そうとはしなさそうなんだよな…中間くらいで一気に動いてきて
その後退すらも難しくなる気がする。
「キリト、一旦先に行け…」
「…なっ!?」
「大丈夫だって、たまには守らせろよ」
皆を守りたいってずっと思ってる俺も実際は全然だ。キリトには助けられてばかりだし、他もそうだ。助け助けられの関係を築
けているのはサチやユカなどの凛々の自由+アスナくらいだ。
「…一応俺も後ろについておく」
「うわぁ…信用無いな、俺」
キリトは信用していないのではなくただ単に心配なのだろう。今までだって何度も自分だけで抱え込む場所を見てきた。最初のあの第1層ボスの時、自分を悪のビーターと称し他の力のあるプレイヤーを守ったり…
心配するなって言いたかったけど無理だな…こりゃ。
「……だりゃあっ!!」
水平に跳ぶように地面から離れて死神の頭らへんに一気に跳びかかる。それを許すはずも無く死神は巨大な鎌を振り下ろしてく
るがそれの一番威力のある刃の部分ではなく、それと繋がっている長い柄の中心部分を右で打ち上げる。
ほんの少しでも驚愕しやがれ…と思って左の剣を突き刺す。さらに両方に持った剣を上下、左右をなんども縦横無尽に往復させ
るように斬り刻む。まだ2、3回しか使ったことのない《グランバースト・クエイク》よりも上、最上位の特殊二刀流ソードスキ
ル《ザ・ルナティック》。このソードスキルを作った茅場なら他に表現するものがあるだろうけどこの技を使うときは脳が焼き
切れそうになるくらい意識を両手のみに集中してるから全然わからない。何せ25連撃という他の剣技ではめったに見ない連続斬
りだ。客観的に見ろって方が無理だと思う。放っているときのソラのアドバイスは
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