暴走
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げました。高機動パッケージ持ちは私とセシリアさんだけですからね。
「私と『ブルー・ティアーズ』なら必ず成功して見せますわ!」
「そのパッケージは量子変換してあるのか?」
「そ、それは……まだですが……」
織斑先生に言われてセシリアさんが言葉に詰まります。そう、パッケージのインストールは時間が掛かります。
装甲、ブースター、武装、出力等など様々な点を調整しつつ行わなければいけないそれは通常の武装をインストールするのとは天と地ほどの差があります。リース先輩でも30分掛かった作業。
「私は量子変換はしてあります」
「ではカスト、調整は済んでいるか?」
う……それは……
「いえ、ブースターとスラスターの微調整がまだ不十分です。30分もらえればなんとか……」
「ちなみに紅椿の調整時間は5分あれば余裕のよっちゃんだね」
「5分!?」
その言葉に生まれた私の感情は、『恐怖』……別に命を狙われたわけでも武器を持っているわけでもない。ただただ、この人の頭脳が、この人の言動が、怖い。
リース先輩だって飄々としてるけどもう2年も整備科で勉強してるエリートです。本国の技術者にさえ負けない技術者だと思ってるしその腕もあると私は思っています。確かに調整とインストールでは時間は違うけど先輩だって5分では無理。そんな作業をこの人は5分で余裕だと言う。いくら開発者でも、生みの親だからって……
「よし。では本作戦は織斑、篠ノ之の両名による目標の追跡及び撃墜を目的とする。そのバックアップにオルコット、カストの両名を配置。二人は時刻までにパッケージのインストールと調整を終わらせろ。出来ない場合は置いていく。他のものは4名をサポート。以上だ。各員準備に掛かれ!!」
『は、はい!』
織斑先生の声に意識を引き戻されました。
考えることなら後でも出来る。今は、こっちに集中しなくちゃ!
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