暴走
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けました。
「それにしてもアレだよね、海でIS暴走って言うと10年前の『白騎士』を思い出すよね? ちーちゃん?」
『白騎士』事件。ISに関係してない人でも世界で知らない人はいないだろうってほどの大事件。
10年前に起こったそれは束博士がISを公表してからわずか1ヵ月後に起こり、世界にISが認められるようになった事件。
『現行兵器を全て凌駕する』という束博士の言を誰も信じず、信じるわけにもいかなかった時、原因不明の事件が起こった。日本を射程内に収める各国、国籍を問わない弾道ミサイル合計2341発が何者かのハッキングを受けて、日本に向けて発射された。
そのミサイルは……全て一機のISにより撃墜(・・)された。
「ぶった斬ったんだよねぇ、半分の1221発。残りは荷電粒子砲をぶっ放して全部撃墜。あれこそ愉快痛快ってやつだよねー。あの時の各国首脳陣の顔は笑えたねー」
2341発のミサイルを1機で、全て撃墜。半分は切り落とすという圧倒的格闘能力、その当時誰も成し得ていなかったビーム兵器の実用化、更には大質量兵器を量子から構成する能力。全てSF映画や漫画でしか実在しなかったものがそこにあった。
これらを脅威とみなした各国は当時の国際条約を全て無視し現地へと軍を派遣した。当然オーストラリアも国の防衛戦力さえ引き裂いて戦力を投入し、各国非公認だけど裏では臨時の連合さえ組んだともされています。任務は目標ISの捕縛、もしくは撃破。
その連合は、たった一機のIS『白騎士』に敗北しました。
戦闘機207機、巡洋艦7隻、空母5隻、衛星8基を誰も殺すことなく無効化した『白騎士』は現れたときと同じように忽然と姿を消した。最新鋭レーダーもすり抜け目視も出来ない完全なるステルス能力。
たった一日で世界は敗北し、変わらざるを得ませんでした。
一機の存在で複数国家の軍をも凌駕するISの存在。当然世界はISの運用制限条約を締結し、今でも続く果てない研究と開発の道へと突入することになりました。
「そして私のらぶりぃなISは、世界に広がったんだよねぇ。ま、世界の変化とか女性優遇とかおまけみたいなもので私にはどうでも良いんだけどね。あ、でも隙あらば誘拐・暗殺っていう生活はなかなかエキサイティングだったねー。映画の主人公みたいで」
そして目の前にはどこの国家にも属さない形で存在する第4世代型ISとその所持者。世界で唯一の男性IS操縦者に世界的『天才』の妹。どこの国家も力ずくで手に入れようとするでしょう。もちろん赤道連合も。
「話を戻すぞ」
束博士が脱線させた話を織斑先生が元に戻す。
「束、『紅椿』の調整にはどれくらいかかる?」
「織斑先生!?」
作戦に参加できると思っていたセシリアさんが声を上
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