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IS《インフィニット・ストラトス》‐砂色の想い‐
暴走
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は『銀の鐘』というオールレンジ攻撃が可能なエネルギー兵器を搭載している」

 『銀の福音』が画面上でゆっくり一回転してその全体像を映し出した後、部分部分にスペックデータが映し出されていきます。

「またデータ上では鳳の専用機『甲龍』を上回り、格闘性能も未知数だ。この時点で訓練用の第2世代では荷が重いと判断されたと思われる。更に一番の問題が……速度だ」

 織斑先生はそういいながら速度を表示しました。
 最高速度……2450q!?

「知っての通り、この速度は『打鉄』と『ラファール・リヴァイブ』ではとても対応できん。いや、専用機持ちの諸君らのISでも高速機動用のパッケージを装備しているものでないと追いつけないだろう」

「偵察も無理、ということですか?」

 ラウラさんが冷静に確認しました。正直全てが未知数すぎます。一回くらい偵察を行えないと辛いというのがこの場にいる全員の総意ですが……

「そうだ。この機体は現在も超音速飛行を続けている。アプローチは一回が限界だな。それに偵察に出た者がやられては元も子もない」

「となれば……作戦は限られますね」

 私の漏らした言葉に一夏さん以外の全員が頷いて一夏さんの顔を見ます。うーん、分かってないですねこの顔は……

「え、なんだよ、皆して……?」

 ほら、やっぱり。

「一夏、あんたの零落白夜で落とすのよ」

「それしかありませんわね。ただ、問題は――」

「どうやって一夏をそこまで運ぶか、だね」

「ですね。エネルギーは全部攻撃に使わないと無理でしょうし、移動をどうするか。その一点に絞られます」

「しかも、目標に追いつける速度が出せるISでなければいけないな。超高感度ハイパーセンサーも必要だろう。そうなると高機動パッケージが必要だな。誰か本国から送られてきていないか?」

「ちょ、ちょっと待ってくれ! 俺が行くのか!?」

『当然』

 私たちの声が重なります。というよりそれ以外作戦が無いんですよね。残念ながら。

「織斑、これは実戦だ。訓練ではない。場合によっては命に関わる。その覚悟がないなら今すぐ辞退しろ。誰も咎めはせん」

 でも確かに一夏さんは代表候補生でも国家代表者でもない。この場でこの作戦に関わる義務は箒さんと同じくない人物の一人です。
 なんですけど……

「……やります。俺が、やってみせます」

 自ら危険に首を突っ込む所はなんというか。そういうところ格好いいですよ。

「よし。それでは作戦の具体的な内容に入る。現在、この専用機持ちの中で最高速度を出せる機体はどれだ?」

「それなら、わたくしのブルー・ティアーズが。ちょうど本国からから強襲用パッケージ『ストライク・ガンナー』が送られてきていま
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