暁 〜小説投稿サイト〜
異世界からチートな常識人が来るそうですよ(タイトル詐欺)
第三話 にしてタイトルを考えるのが面倒臭くなっている自分はどうかと思う
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、大丈夫だって。心配するもんじゃないさ。それに…、彼が君のコミュニティを救ってくれる人材かわかるいい機会じゃないかな?」

「なっ?」

驚いたようにこちらを向く黒ウサギ。その顔にははっきりとした動揺が出ていた。一方で蛇神が最後の一撃を放とうとしていた。

『フン ー、その戯言が貴様の最期だ!』

蛇神の雄叫びに応えて嵐のように川の水が巻き上がる。何百トンもの水を吸い上げた竜巻は計三本。唸り、蛇の様に襲いかかる。

この力こそ時に嵐を呼び、時に生態系さえ崩す、“神格“のギフトを持つ者の力だった。

「十六夜さん!」

「ー ハッ ーしゃらくせえ!!」

嵐を超える暴力の渦。十六夜はただの腕の一振りで嵐をなぎ払ったのだ。

「嘘?」

『馬鹿な?』

「おー」

驚愕する二つの声、と呑気な声。蛇神は全霊の一撃を弾かれ放心するが、十六夜はそれを見逃さなかった。

「まっ、中々だったぜオマエ」

十六夜の蹴りは蛇神の胴体を打ち、巨躯は宙高く打ち上げられて落下した。その衝撃で川が氾濫し、水で森が浸水する。

「くそ、今日はよく濡れる日だ。証、またよろしく」

「おうよ、だが今度からは有料だ」

「お友達料金で宜しく」

冗談めかした彼らの声は黒ウサギに届かない。彼女の頭の中はパニックでそれどころではなかった。

ただの人間が神格を倒したことと、証の先程の言葉が衝撃的過ぎたのだ。

(人間が……神格を倒した? それに証さんは既に私たちのコミュニティの状況がわかっているのですか?)

彼女が気を取り直したのは十六夜のセクハラ未遂まで続いた。


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