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機動6課副部隊長の憂鬱な日々
第97話:シグナム2等空尉
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まっすぐに見つめてそう言った。

「挑発したのは単純にお前が本気を出してないのがムカついただけだよ。
 それよりもだ・・・」

俺はそこで一旦言葉を切るとシグナムの方に顔を向ける。

「今日はいったいどうしたんだよ。会議中も黙りこんでさ。
 シグナムのほうがよっぽどらしくなかったぞ」

そう尋ねるとシグナムは夜空を見上げて小さく息を吐く。

「私は主はやてと常に共にあろうと努めてきた。たとえ物理的な距離は離れても
 心だけはな。
 だが、今日お前と話した時に私の考えと主はやての意見が
 食い違っていることが判った。
 それが私にはつらくてな・・・」
 
「それであんなにしおらしい態度だったってのか」

俺は身を起こすとシグナムの隣に腰をおろし、小さく首を振った。

「別にあの程度の意見の食い違いはあって当然だと思うけどな」

「お前にとってはそうかもしれんが、私にとってはそうではないのだ」

シグナムはそう言って訓練スペースの先に広がる漆黒の海に目を向ける。
その表情は真剣そのもので、シグナムがはやてとの意見の食い違いを
いかに深刻な問題として考えているかを表しているようだった。

「少し前にはやてと話したんだけどな、はやてはお前やヴィータたちを
 自分が縛り付けてるんじゃないかって結構本気で悩んでたんだよ」

「だが、私たちは夜天の書の一部でその主は主はやてなのだ。
 縛られるのは当然だ」

「でも、少なくともはやてはそれを望んでない。お前たちには
 自分や夜天の書に縛られることなく自分の思うように
 生きてほしいとはやては思ってると思うぞ」

俺がそう言うとシグナムは小さく首を振る。

「それは・・・私も理解している。だが、私たちが夜天の書の
 防衛プログラムであることは変えようのない事実だ」

「確かにな。でも、それがお前の生き方を縛る理由になるのか?」

俺の言葉にシグナムは呆れたと言わんばかりに肩をすくめて首を振る。

「あたりまえだ。夜天の書の主を守るようにプログラムされているのだから」

「なら、さっき俺を殺さんばかりの勢いで俺に向かってきたお前はなんだ?
 俺は別にはやてを害そうとしたつもりはないぞ」

「それは・・・お前が私を侮辱する言葉を吐くからだ」

「だろ。それはほかの何にも縛られることのないお前自身の感情じゃないか」

俺がそう言うとシグナムは目を丸くして俺を見つめていた。

「それは・・・」

「俺はお前の友人としてそういう感情を大事にしてほしいと思う」

「だが・・・」

「あと、はやての友人として言わせてもらえば、はやての言葉に
 従うだけじゃなくて厳しい助言もしてやってほしい。
 たとえ
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