【プロローグ】新暦65年から94年までの出来事。
【第9章】バルギオラ事変の年のあれこれ。
【第4節】キャラ設定9: ルーテシア・アルピーノ。
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ロ(当時、56歳)はもうそれに付き合いませんでした。彼の「務め」は、もう何年も前に終わっていたからです。
その後、彼は妻を娶ることもなく、17年に及ぶ余生をメブレムザ地方の森の中で、隠者のようにただひっそりと、木を伐り、炭を焼いて過ごしたのだそうです。
そこまで知った時点で、ルーテシアにはもう、祖母の故郷について「おおよその見当」がついていました。
それでなくても、自分と母メガーヌの髪の色から考えて、候補は最初から絞られていたのですが……逃げた〈竜使いの巫女〉に追手をかけそうな世界など、彼女の知る限り、この〈次元世界〉には一つしかありません。
さらに調査を進めると、案の定、生前のモゲッロやリーファを知る年配の人々からは、以下のような複数の証言を得ることができました。
『あの二人は、普段から意図的に「つかず離れず」を保っていたようだが、ごく稀に、二人きりでこっそりと話をしていることがあった』
『内容までは聞き取れなかったが、あの二人の会話は、確かに「号天語」だった』
つまり、リーファは〈外35号天〉における〈竜使いの巫女〉であり、白天王は〈号天〉を守護する真竜だったのです。
こうして、同81年の7月末、「ルーテシアのルーツ探し」を一段落させた二人は、ミッド首都圏で「ヴィヴィオ襲撃事件」の阻止にも関与した後、〈本局〉で一泊して、8月の初日には、またカルナージへと戻って来たのでした。
(なお、カルナージでガリューが二体に増えたのも、この年の5月頃の出来事です。)
そして、ルーテシア(16歳)とファビア(15歳)は、10月にまたミッド首都圏で八神家の新居の祓に手を貸した後、11月には八神司令(謹慎中)の要請で「秘密裡に」正式な管理局員となりました。
二人の「名目上の所属」は、近々創設されるはずの「本局直轄・カルナージ地上本部」に属する「離島警邏隊」ですが、ここでいう「離島」とは「アルピーノ島」のことなので、現実には、今はまだ『何か具体的な職務がある』という訳ではなく、ほとんど「予備役」のような扱いです。
【正式には、その島がその名前で呼ばれるようになるのは、「85年10月」以降のことなのですが、この項目では便宜的に「将来の名前」を先取りして、そう呼んでおきます。】
ルーテシアとしては、当時ようやく首都ベルーラの造営が軌道に乗って来たところだったので、『まだしばらくは、そうした「表向きの職業」をも兼務できる』ことを条件に、八神司令の要請を受け入れたのでした。
そして、新暦82年。
八神司令は半年間の謹慎が解けると、ルーテシアとファビアを「秘密の切り札」として育成すべく、折りに触れてこの二人を〈ヴォルフラム〉に乗せ、あちらこちらの世界へと連れて行く
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