【プロローグ】新暦65年から94年までの出来事。
【第9章】バルギオラ事変の年のあれこれ。
【第4節】キャラ設定9: ルーテシア・アルピーノ。
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管理外世界からの難民であれば、その場で適当な偽名を使ったとしても、そのまま登録されるだけです。何しろ、確認の取りようが無いのですから。)
ハクラムも、新暦27年に難民としてセクターティに来た人物でしたが、その5年後に市民権を得るなり、新難民のロメイニアと出逢って結婚し、間もなくミッドチルダに移民していました。
あるいは、二人は昔からの知り合いだったのでしょうか。『最初からロメイニアを素早く逃がすことを目的として、ハクラムが事前にセクターティに来ていた』という可能性すら考えられます。
もう何もかもが怪しい状況でしたが、セクターティの「移民管理局」における情報管理はかなり杜撰な代物で、わずか50年ほど前の出来事だというのに、『二人が難民となる前には、どの世界に住んでいたのか』を追跡することが全くできなかったため、ルーテシアとファビアはやむを得ず、一旦はカルナージに戻りました。
そして、〈特務六課〉が4月末にトーマたち三人を保護してから、しばらく〈エクリプス事件〉が小康状態を保っていた頃の出来事ですが……ルーテシアとファビアは、わずかな手がかりを見つけて、再びミッド地上に向かいました。
そして、やがて「モゲッロ・カルザム」の、その後の消息が判明します。
彼は新歴32年、18歳のリーファとともにミッドへ移民して来た時点で、すでに41歳でした。享年は73歳という話ですから、ルーテシアが生まれる前の年(64年)までは生きていた、という計算になります。
どうやら、彼は「形式的に」リーファと離婚した後も、保護者も同然に彼女を見守り続け、新暦35年に彼女が「すでに親も兄弟も無い」ベルカ系ミッド人のザグロス・ディガルヴィと結婚してからも、その5年後にようやくメガーヌが生まれてからも、ずっと彼女の近くに住んで、いささか体の弱い彼女を陰ながら見守っていたようです。
リーファとザグロスが定期的に引っ越しを繰り返す度に、モゲッロもそれを追いかけるようにして引っ越しをしていました。
ルーテシア「これって、多分、『元の世界からの追手』か何かを警戒していたんだろうけど……知らない人が見たら、相当に悪質なストーカーよね」
ファビア「と言うか……この様子だと、元の世界では『お嬢様と爺や』のような関係だったのかも知れませんね」
メガーヌが物心つく頃になって、リーファとザグロスは、ようやく転居を繰り返すことを止めました。おそらくは、その頃になって『もう元の世界からの追手は来ない』ということが最終的に確認されたのでしょう。
新暦47年の末、リーファとザグロスが(当時はまだ体が弱かった)娘メガーヌの「一年遅れの就学」に合わせて、ザグロスの従兄たちが住む街へと「最後の転居」をした時には、モゲッ
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