七十九 人柱力VSペイン六道
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には。
思考を切り替える。
今まさに直面する敵へと意識を集中させたペイン六道は、視覚を共有する故に、それぞれの相手を改めて確認する。
はたけカカシを相手にしていた天道と修羅道の前には、金髪の女性と緑髪の少女がいる。
外見から判断して、二尾と七尾の人柱力で間違いないだろう。
接触した木ノ葉の忍びからチャクラを吸収して里で暴れるよう指示した陽動班の餓鬼道は、現在大柄な男と直面している。
おそらく五尾の人柱力だ。
木ノ葉の尋問部隊とそれをガードする暗部と交戦になっていた畜生道と人間道は、小柄な少年と老人という対照的なふたりを相手にしている。小柄な少年のほうはよく知っている。
元水影の三尾の人柱力であるやぐら。そして老人のほうは四尾の人柱力に違いない。
そして敵と接触するたびに九尾の居場所に関する質問を繰り返していた探索班の地獄道は、首に長い布を巻いた少年を捕まえようとした矢先、着崩した水色の着物姿の青年と遭遇していた。
すらりとした長身で切れ長の眼。
涼やかな風貌のその青年もまた消去法からして、六尾の人柱力であることに間違いない。
六人全員で視覚を共有し、視界をリンクさせているが故に、ペインはすぐに現状を把握した。
九尾を捕らえにきたはずが、八尾を除いた全ての尾獣の人柱力が木ノ葉の里に集結している。
この状況にさしものペインも困惑せざるを得ないが、逆に考えると一網打尽にする良い機会だ。
「九尾だけではなく、五匹もの尾獣を手に入れられるとはな」
ペイン天道の一声をきっかけに、二尾の人柱力であるユギトと、七尾の人柱力のフウは地を蹴った。
「思いあがりも甚だしい…なっ!」
「やれるもんならやってみろっス!」
突然乱入してきた女性陣に目を白黒させていたカカシは、現状を見極めようと【写輪眼】を凝らしていた。
(えーっと…木ノ葉の忍びじゃなさそうだけど…味方、なのか?)
そのわりには『暁』に似た服装だ。もっともこちらは純白の衣の裏地に、紅の雲が浮かんでいるが。
猪突猛進でペインに攻撃を仕掛ける緑髪の少女が妙に、自分の生徒である波風ナルと被って見える。
対して、冷静だがかなりの俊敏さでペインの攻撃を避け、緑髪の少女を上手くフォローしている金髪の女性はかつてのサスケを思わせた。
幼い頃の波風ナルとうちはサスケのタッグを思わせる連携に、カカシはほんの一瞬、懐かしさを覚える。
それが原因だろうか。カカシは彼女達へはペインほど警戒心を抱けなかった。
敵か味方かわからないが、ペインと敵対していることから考えるに、現時点では加勢してもらっていると考えてもいいのではなかろうか。
「どこのどなたか存じませんが…助太刀、感謝します」
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