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魔法戦史リリカルなのはSAGA(サーガ)
【プロローグ】新暦65年から94年までの出来事。
 【第8章】なのはとフェイト、復職後の一連の流れ。
 【第9節】背景設定8: 第14管理世界シガルディスについて。
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的には「独自の軍」を持つことができなくなる』というのは、言い換えれば、『国家主権の「部分的な」放棄を強要される』ということでもあり、心情的にはとても受け入れがたい条件だったのですが、シガルディスの首脳部としても、質量兵器の廃絶やロストロギアの管理といった「管理局の理念」そのものには特に異存などありません。
 それから半年あまりの交渉の末、統合戦争の開始から十五年余を経て、ミッド旧暦480年の夏、管理局とシガルディス世界との間に、正式な停戦合意が成立したのでした。

【実のところ、統合戦争は当初から長らく膠着状態が続いていたのですが、この「シガルディスの陥落」によって、戦況は一気に傾き始めました。3年後の旧暦483年には、早くもデヴォルザムが「最後の統王の英断」によって停戦に合意します。
 そして、さらに旧暦495年、リベルタ連合との停戦合意が成立したことにより、残る「主敵」は南方の「四世界同盟」のみとなったのでした。】


 ところで、シガルディスの歴史を考えれば当然のことですが、旧暦末の「統合戦争」でミッド軍に制圧されるまでは、現在とは正反対に、この海半球の側が「裏半球」と呼ばれ、陸半球の側こそが「表半球」と呼ばれていました。
 その後、シガルディスでは「本局標準時」に合わせる形で、「経度0度の基準子午線」と「経度180度の日付変更線」とを逆転させ、海半球の側を「表半球」と呼ぶようになったのです。
(その結果、『東半球にある大陸が「西の大陸」と呼ばれ、西半球にある大陸が「東の大陸」と呼ばれる』という、いささか奇妙な状況になってしまいました。)
 さらには、ハグジェルム群島を「中央州」と、チェムゲロン島を「中央島」と改称し、その島の東端部、基準子午線上の最適地に「新首都ヴォグニス」を建設して、シガルディス世界の「表玄関」としました。

 しかし、実のところ、それらはただの建前(たてまえ)でしかなく、シガルディス人たちの本音(ほんね)としては、ヴォグニスは単なる「遠く離れた七番目の州に(もう)けられた、主に『管理局や他の世界への対応』を担当する三番目の首都」でしかありませんでした。
 要は、『管理局関連の面倒な話はすべて「(もと)流刑地」の側に押し付け、自分たちは可能な限り、陸半球の側で昔ながらの暮らしぶりを維持しよう』と考えたのです。

 なお、法律の上では、シガルディスには現在、首都は三つあります。
 法律上は、あくまでも「新首都ヴォグニス」の方が「第一首都」なのですが、シガルディス人たちの意識の中では、今でも「東方首都(第二州都)レムニェスタ」と「西方首都(第五州都)ドゥムゼルガ」の方が「シガルディス世界の中心地」となっています。
 その理由は、ひとつには、当然ながら地理上の問題であり、もうひとつには、単なる人口規模
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