神聖剣〜
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るなんて・・・」
そうだ、KoBの団長、“ヒースクリフ”は、何処か謎めいているが、そのカリスマは本物で殆どのSAOプレイヤーの心を掌握している。何度か攻略で一緒になったが・・・凄かったとか言いようがなかった。ヒースクリフに関する逸話は数えきれない程存在するし・・・そして何より、キリトと同じ・・・もう一人のユニークスキル使いなのだ。その名も“神聖剣”。剣と盾を自在に操り、攻防一体とするスキルだ。
「(正直・・・真っ向からやりたくない相手だよなぁ・・・)」
とにかく普段、ヒースクリフは攻略などの指示は出さないのだが・・・とにかく俺達四人はKoBの本部がある55層の主街区グランザムに向かう。
「・・・相変わらず、嫌な空気・・・」
咲がそう呟く。グランザムは基本石造りな主街区の中で唯一と言っていい程全てが鋼鉄で作られている。・・・あまり長居したいとは思わない場所だ。
「ともかく、一度本部まで行こう。俺が直接談判してみる」
「ん・・・ごめんね。迷惑ばかりかけちゃうね・・・」
アスナに対してキリトは言葉を探しているようだ。
「何でもするさ。大事な・・・」
「・・・」
「・・・攻略パートナーの為だからな」
「・・・はぁ・・・ふふ」
アスナが不満そうにしたが・・・笑った。
「・・・(ドスドス)」
「な、なんだよサキ。肘打ちするなよ」
「・・・ふん、だ」
俺は空気を変えようと話題を出す。
「にしても、ほんとアスナと咲って似てるよね」
正直、今の咲はアスナを一回り小さくした感じだ。
「・・・そ、そうかな?でも、そう言うコウハ君とキリト君はそこまで似てるって程じゃないよね・・・」
「「あ・・・」」
しまった。地雷を避けて地雷源に突っ込んでしまった・・・
「あ、あは、ははは・・・そ、そうだね・・・確かに似てないなぁ・・・」
「そう、だな」
「?」
「・・・」
あはは・・・素晴らしく空気が重い・・・
「任務ご苦労」
アスナが先程とは百八十度うって変わったビシッとした態度で入り口の衛兵に挨拶する。やたら長い階段を上がり、鋼鉄の扉の前で立ち止まる。
「ここか・・・?」
「うん・・・」
中には、巨大な机が置かれ、五人の男が座っている。左右四人はそれなりの立場のプレイヤーだろうが見覚えはない。中央は・・・噂のヒースクリフだ。
「お別れの挨拶に来ました」
それを聞いてヒースクリフは苦笑する。
「そう結論を急がなくてもいいだろう。彼と話させてくれないか」
キリトは一歩前に出る。
「君とボス攻略以外の場で会うのは初めてだったかな、キリト君」
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