第二章
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岡田は自分が任命した編集者達と共に漫画家の個性を生かして作品を創っていった。そうするとだった。
「週刊少年ヨンデーの発行部数が持ち直しています」
「ヒット作がどんどん出ています」
「アニメ化作品も増えてきました」
「勢いを取り戻しました」
「岡田君を任命してよかったな」
社長は重役会議で社の重役達に答えた。
「本当に」
「全くですね」
「ヒット作をどんどん生み出して」
「発行部数も伸ばしてくれて」
「漫画家さん達からの評判もいいですから」
「言うことないですね」
「その通りだ、彼の功績は大きい」
岡田を笑顔で評価した、社長も重役達も社の看板雑誌の復活に喜んだ、その彼に雑誌で連載している看板作家の一人青代剛毅が一緒に飲んでいる時に聞いた。眼鏡をかけた小柄な男で黒髪を短くしている。
「あの、発行部数が戻ったのは」
「そのことですか」
「やっぱり問題のある編集者を」
「オフレコですよ」
岡田は笑ってこう前置きした。
「これからのことは」
「はい、わかりました」
「個室ですし」
「こっそりとですね」
「実は発行部数の低迷の原因ははっきりしていました」
青代にビールを飲みつつ話した。
「漫画家さんの実力があっても」
「一緒に作品を創る編集者がですね」
「どうにもという人が結構いましたね」
「以前は」
「ネットでも噂が出る位です」
「評判が悪くて」
「僕が見てもです」
岡田自身がというのだ。
「そうだったので」
「そうした人達を切って」
「いい人に来てもらて」
そうしてというのだ。
「漫画家さんと一緒にです」
「作品を創っていってもらいましたね」
「いい漫画家さんはいてくれているので」
そうした状況だからだというのだ。
「後はです」
「いい編集者ですね」
「ここ数年のヨンデーはそこが問題だったので」
「そうした編集者さん達には去ってもらって」
「やっていきました」
「そうして持ち直しましたか」
「そうです、雑誌の作品は漫画家さんがいてくれて」
そうしてというのだ。
「僕達編集者もいます、ですから」
「編集者の質も大事ですね」
「はい、ですから」
「そこを考えて人事を行ったのですね」
「これからもそうします、雑誌の作品はまた言いますが」
青代のジョッキにピッチャーのビールを注ぎ込みながら話した。
「漫画家さんとです」
「編集者さんがですね」
「両方いいことが条件です」
「いい作品を生み出すには」
「そうです、ではこれからもお願いしますね」
「一緒にいい作品を創っていきましょう」
今度は青代が岡田のジョッキにビールを注ぎ込んだ、そして一緒にビールを飲み焼肉を楽しんだ。そのうえで漫画談義にも花を咲かせたのだった。
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