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Fate/WizarDragonknight
氷結の白兎
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み、逆に押し返す炎の魔法陣。炎がある程度吹雪を押し切ったところで、ハルトは魔法陣を走り抜ける。

『ボー ボー ボーボーボー』

 再びその深紅のローブを身に付けた、ウィザード フレイムドラゴン。
 手に持ったままのウィザーソードガンを振り降ろし、彼女が壁として作り上げた氷を砕く。
 だがウィザードはすさかずウィザーソードガンをガンモードに切り替え、大きく腕を振る。
 無数に放たれる銀の銃弾は、大きな弧を描きながら、バラバラの方向からゲートキーパーへ向かっていく。

「……っ!」

 銀の弾丸の想定外な動きに、ゲートキーパーは目を見開く。
 だが彼女は、軽快な身のこなしで銃弾の往来を回避し切る。

「避け切った……」
「終わりか?」
「……挑発したんだから、後悔しないでよ」

 ウィザードは、更により一層多くの銃弾を放つ。
 まるで銀の壁のように、ゲートキーパーへ迫る銃弾。だが、眉一つ動かさないゲートキーパーの吹雪は、より強く吹き荒れる。
 すると、銀の銃弾の勢いがあっという間に凍結していく。雪化粧をした銃弾がポロポロと零れ、さらに今度はこちらの番だと、彼女が手を伸ばす。
 すると、吹雪が大きな唸り声を上げながらウィザードへ襲い来る。

『ビッグ プリーズ』

 それに対し、ウィザードは使い慣れた指輪を発動。
 炎の魔力が混ざった巨大化の魔法。魔法陣を貫通し、燃え上がる手が氷の竜巻を握りつぶす。

「はあっ!」

 魔法陣を通じて大きくなった腕が、ゲートキーパーを潰さんと叩き付けられる。

「……っ!」

 ゲートキーパーは手を掲げ、氷の柱を作り上げる。それは炎の腕を抑え、やがて押し返していく。

「すごい力……」

 元に戻した腕を振りながら、ウィザードは呟く。
 手のひらには氷の破片が張り付いており、振り落とすと同時に氷が舞った。

『バインド プリーズ』

 続く、拘束の魔法。
 地面に数個生成された魔法陣より炎の鎖が発生、それぞれが氷の柱を縛り、地面に突き落とす。

「……!」

 ほんの少し、ゲートキーパーの顔が歪む。
 さらに、ウィザードはウィザーソードガンの手のオブジェを開く。

『キャモナスラッシュシェイクハンド キャモナスラッシュシェイクハンド』
『フレイム スラッシュストライク』

 押し当てられるルビーの指輪。
 すると、ウィザーソードガンの刀身に深紅の魔力が宿る。
 十字を描く斬撃の軌跡。それは、大きく回転しながら、ゲートキーパーへ向かう。
 すると、斬撃は回転しながら、ゲートキーパーの氷の壁を切り崩していく。さらに、その余波は彼女の周囲の氷を溶かし、徐々に冬の木組みの街を春に戻していく。

「……!」
「行くよ……
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