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SAO<風を操る剣士>
第一部 --SAO<ソードアート・オンライン>編--
第四章 クリスマスの夜に…
第28話 温泉で○○!?(2)
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いて、少し大きめの声でシリカに聞いた。
「シリカ〜、そっちのデザインどうなってるー?」
 すると、すぐにシリカから返事が返ってきた。
「テレビとかでよく見る旅館の温泉みたいですー」
 へぇ〜、こっちと同じか。
「じゃあ男湯と同じだなー」
「そうなんですかー」
 ……向こうのデザインも知ったし、この温泉に入りたがってたシリカに悪いし、そろそろ黙るとするか。
 その前にシリカに言葉をかけとこう。
「まぁ、お互いゆっくり湯に浸かろー」
「そうですねー」
 俺はシリカの返事を聞いてから、自分で言ったようにゆっくりと温泉を楽しむことにした。



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「んっ?」
 (しばら)くの間、ゆっくり()かりながら温泉を楽しんでいたら、モンスターが近づいてきたら知らせるようにしていた、俺の《索敵》スキルによる警報が鳴った。
 何だ!? ……と、いきなり鳴ったので驚いてる内に、外から木の仕切りを飛び越えて、お湯の中にモンスターが入ってきた。
 《ユーノサールド》という、《ヒッキーモンキー》の姿に良く似た、サルに近いモンスターだ。
 多分、温泉に浸かりに来たんだな……というか、モンスターってお風呂に入るもんなのか? 
 まぁ、温泉が和風のデザインである時点で、このSAOの設定ではもう驚かないが……
 ……でも《ユーノサールド》が入ってきた事で思い出したけど、そういえばこの温泉は《圏内》じゃなかったんだよな。

 そんな事を考えてる内に次々と《ユーノサールド》がやって来る。
 そして俺が6匹目を確認するのと同じくらいに、《ユーノサールド》達も俺に気付く。
 …もうこれ以上は増えないみたいだな。
 俺は覚悟を決めて、念のためウィンドウを出して、下着(パンツ)穿()いてから立ち上がる。

 改めて《索敵》で調べると、シリカの方にはモンスターが出ていない。こいつらオス…なのか?
 ……そんな事はどうでもいいか…だって…
「倒したら関係ないもんな」
 俺が相手に向けてそんな事を言うと同時に、一斉に《ユーノサールド》が俺に襲い掛かってくる。

 防具を装備してない今の俺は、どんな攻撃でも喰らうと多少なりダメージを受けるはずだ。
 しかし俺は、3匹の《ユーノサールド》からの攻撃を避けずにそのまま喰らう。
 そして、そのまま3匹に向けて《体術》のソードスキルは使わずに《体重移動》を少し乗せた、ただのパンチを放つ。この(ほう)がソードスキルによる硬直せずに敵を倒せるからだ。
 するとパンチの当たった《ユーノサールド》は、レベル73の俺の攻撃(しかも《体重移動》付き)と第十五層のモンスターである自分達とのステータスの差で、簡単に《ユーノサールド》は消滅する。


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