第一章
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芸能界を去った理由
人気はあった、だが。
佐竹真理恵はアイドルを辞めて芸能界から去った、そうしてからは大学に入りそちらを卒業して普通のOLをしている。
アイドルそれも人気があっただけに外見はかなりのものだ、額を隠した黒いロングヘアに大きなあどけない目にピンクの可愛らしい唇、白い肌に小柄な身体で均整の取れたグラビアでも人気が出るスタイルだ。その彼女の話を聞いてだ。
職場の後輩である甲斐芳埜は興味を持ってだ、佐竹に声をかけた。
「あの、先輩って元アイドルグループOAP48の」
「大阪アイドルプロジェクトね」
「あそこでセンターしてましたね」
「隠してないわ」
これが佐竹の返事だった。
「過去は過去だから」
「今は今。ですか」
「もう引退したし戻るつもりもないし」
さばさばとした感じでの言葉だった。
「そうしたリクエストはね」
「聞かれないですか」
「今のままでいいから」
「そうですか、しかし人気があったのに」
「何で引退したかですね」
「どうしてですか?やっぱり」
「詳しいお話聞きたい?」
佐竹は甲斐が芸能界について言われていることを言おうとしたところでそれを遮る様にして自分から言った。
「その理由」
「はい、駄目でしょうか」
「今はお仕事中だから」
佐竹はまずはこのことを断った。
「だからね」
「後で、ですか」
「ええ、お仕事終わって」
そうしてというのだ。
「ジムに行ってサウナに入って」
「そこで、ですか」
「お風呂に入りながらね」
そちらを楽しみつつというのだ。
「お話する?ジムって近くの八条ジムだけれど」
「私何時もあそこで泳いでます」
「なら丁度いいわね、あそこで一緒に身体動かして」
「その後のサウナの中で」
「お話させてもらうわね」
「わかりました」
甲斐はそれならと頷いて答えた、こうしてだった。
仕事が終わると二人でジムに行き汗を流してからだった。
二人はサウナに入った、そこで佐竹は話した。
「言うけれどいじめとか喧嘩とかセクハラとか麻薬とか」
「そうしたことが理由じゃないですか」
「所属していた事務所しっかりしたところだったから」
それでというのだ。
「そうしたお話があっても」
「守ってくれたんですね」
「ええ、そうよ」
「そうしたことが理由じゃないですか」
「そうなのよ」
「じゃあどうして引退されたんですか?」
隣にいる佐竹に顔を見つつ尋ねた。
「そうしたよく言われることが理由じゃなかったら」
「いや、アイドルっていつもレッスンにステージにイベントにって何かとすることあってにこにことしてないといけないわね」
「そうしたお仕事ですね」
「それを十代は出来てもずっと出来るか
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